防己科植物アルカロイドの薬理作用(そのI)-tetrandrineの薬理作用

防己は古く神農本草経中品に記載される漢方の要薬の一つで, 神経痛, リウマチ, 関節炎, 水腫等に対する鎮痛, 消炎, 利尿作用等を期待して使用される. 防己の基源植物に関しては多くの説があり, 中国では葯典2)にみられるようにStephania tetrandra S.Moore粉防己を正品としている. 日本では局方第二部収載3)のオオツズラフジSinomenium acutum REHDER et WILSON防己のつる性の茎または根茎をこれにあて, 市販の防己のほとんどすべてが日本産オオツズラフジである. しかし現在市場にはアオツズラフジ木防己および中国産広防己も少量はみられる. 著者ら...

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Veröffentlicht in:生薬学雑誌 1974-12, Vol.28 (2), p.83-95
Hauptverfasser: 山原條二a, 沢田徳之助a, 小塚睦夫a, 藤村一b
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:防己は古く神農本草経中品に記載される漢方の要薬の一つで, 神経痛, リウマチ, 関節炎, 水腫等に対する鎮痛, 消炎, 利尿作用等を期待して使用される. 防己の基源植物に関しては多くの説があり, 中国では葯典2)にみられるようにStephania tetrandra S.Moore粉防己を正品としている. 日本では局方第二部収載3)のオオツズラフジSinomenium acutum REHDER et WILSON防己のつる性の茎または根茎をこれにあて, 市販の防己のほとんどすべてが日本産オオツズラフジである. しかし現在市場にはアオツズラフジ木防己および中国産広防己も少量はみられる. 著者らは生薬の薬効成分はしばしば含有アルカロイドで代表されることから, 粉防己および木防己のアルカロイドならびに二, 三の関連化合物について既知消炎, 鎮痛薬と, 比較検討することによって, これらアルカロイド成分の作用から生薬としての防己の評価さらに新薬的応用の可能性を目的に本研究を企画した.
ISSN:0037-4377