薬用植物の栽培研究1)ゲンチアナの栽培及び調製について
苦味健胃薬ゲンチアナ根の基源植物であるゲンチアナGentiana lutea L. は欧洲中南部, アルプス, ピレネーなどの山脈に野生し, その採取品が日本に輸入されている. 国内における栽培は古くは1936年鈴木五郎氏による試みがあった. 1959年ドイツより種子交換で入手したものを札幌市琴似町で水谷が播種1960年偶然数本の発芽を見, その後1964年6月下旬2株開花, 種子の完熟をみた. これより新鮮な種子が相当量入手しえたので本格的栽培試験が行われ出した3). ここでは国立衛生試験所北海道薬用植物栽培試験場(北薬試), 北海道大学薬学部, 北海道生薬協会の協力のもとに行なわれた試験の...
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Veröffentlicht in: | 生薬学雑誌 1972, Vol.26 (2), p.75-83 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 苦味健胃薬ゲンチアナ根の基源植物であるゲンチアナGentiana lutea L. は欧洲中南部, アルプス, ピレネーなどの山脈に野生し, その採取品が日本に輸入されている. 国内における栽培は古くは1936年鈴木五郎氏による試みがあった. 1959年ドイツより種子交換で入手したものを札幌市琴似町で水谷が播種1960年偶然数本の発芽を見, その後1964年6月下旬2株開花, 種子の完熟をみた. これより新鮮な種子が相当量入手しえたので本格的栽培試験が行われ出した3). ここでは国立衛生試験所北海道薬用植物栽培試験場(北薬試), 北海道大学薬学部, 北海道生薬協会の協力のもとに行なわれた試験の結果を報告する. 「発芽試験-1」発芽と播種床について材料 諸外国植物園より入手の種子方法 1963年4月より1965年9月までにしゅう集した種子を温室と戸外に入手順に播種した. 床は素焼の尺鉢で用土は泥炭4, 壌土4, 砂2の混合したものを用いた. 温室の温度は20°±5°, 温室, 戸外とも1日1回灌水, 結果はTABLE Iの通りである. |
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ISSN: | 0037-4377 |