エビスグサ種子の成分研究(第3報)(下剤生薬の成分研究IV)Gluco-obtusifolinおよびGluco-aurantio-obtusinの構造

エビスグサCassia obtusifolia L. (Leguminosae)の種子(決明子)の成分についてすでに第1報, 第2報でanthraquinoneの誘導体chrysophanol, physcion, obtusifolin(I), obtusin, chryso-obtusin(II)aurantioobtusin(III)の6種を得てその構造を決定した. 今回カラムクロマトグラフィーを用い, obtusifolinおよびaurantio-obtusinの配糖体を分離し得た. 前者は融点205~206°の黄色針状晶で元素分析値はC22H22O11. H2Oに一致し, 塩化第二鉄...

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Veröffentlicht in:生薬学雑誌 1963, Vol.17 (1), p.43-44
Hauptverfasser: 滝戸道夫, 高橋周七
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:エビスグサCassia obtusifolia L. (Leguminosae)の種子(決明子)の成分についてすでに第1報, 第2報でanthraquinoneの誘導体chrysophanol, physcion, obtusifolin(I), obtusin, chryso-obtusin(II)aurantioobtusin(III)の6種を得てその構造を決定した. 今回カラムクロマトグラフィーを用い, obtusifolinおよびaurantio-obtusinの配糖体を分離し得た. 前者は融点205~206°の黄色針状晶で元素分析値はC22H22O11. H2Oに一致し, 塩化第二鉄試液でかっ色, 5%炭酸ソーダ溶液で赤色, アルコール性酢酸マグネシウム溶液でだいだい色を呈す. 加水分解するとobtusifolinとglucoseを等モルずつ得る. このもののアセチル化物は融点143~144°の淡黄色針状晶で元素分析値の結果はペンタアセテートC22Hl7O10(COCH3)5に一致する. これゆえにこのものはobtusifolin-monoglucosideであると考えられる. また赤外線吸収スペクトルの結果はキレートした>C=Oおよびキレートしない>C=Oの吸収が認められ, キレート>C=Oの吸収の存在は配糖体の糖の位置がβ位に結合する事が予想される.
ISSN:0037-4377