植物成分の組織化学的研究(第2報), 植物成分の微量化学的研究 第 報, アメリカソウ中のヘノポジ油及びアスカリドールの分布

アメリカアリタソウ Chenopodium anbrosioides L. var. anthelminticum A. Gray は北米殊にBaltimore市付近に多量に栽培され, 我国へはヘノポヂ油として輸入されていたが, 現在我国でも埼玉, 茨城県下その他に栽培されている. アメリカアリタソウには2つの型があり, 1つは小さな植物で赤みかかった茎を有し芽や花は長さより巾の方が大きく種子は平均厚さが1mm又はそれ以上である. 他の1つがアスカリドールの含量の多いもので栽培されるのは後者である. その強力な不快臭は精油による. 全草中精油0.2~0.8%を含有し, 果実に最も多く約4%含ま...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:生薬学雑誌 1953, Vol.8 (2), p.52-54
Hauptverfasser: 岩佐準三, 和田修輔, 福田昭友, 桂妙子
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:アメリカアリタソウ Chenopodium anbrosioides L. var. anthelminticum A. Gray は北米殊にBaltimore市付近に多量に栽培され, 我国へはヘノポヂ油として輸入されていたが, 現在我国でも埼玉, 茨城県下その他に栽培されている. アメリカアリタソウには2つの型があり, 1つは小さな植物で赤みかかった茎を有し芽や花は長さより巾の方が大きく種子は平均厚さが1mm又はそれ以上である. 他の1つがアスカリドールの含量の多いもので栽培されるのは後者である. その強力な不快臭は精油による. 全草中精油0.2~0.8%を含有し, 果実に最も多く約4%含まれる. 精油即ちヘノポヂ油は十二指膓虫, 蛔虫, 鞭虫等の強力な駆虫薬として用いられる. 精油の主成分はアスカリドール Ascaridol C10H16O2(40~70%)でその他パラシモール P-Cymol. アルファテルピネン α-Terpinen. 左旋リモーネン l-Limonen. アスカリドールグコール Ascaridolglycol. アスカリドールグリコールアンヒドリド Ascaridolglycolanhydrid等が含まれているが, 此の中アスカリドールのみが有効成分である. 駆虫薬としてヘノポヂ油はアメリカ市民戦争以来用いられて来た. ヘノポヂ油については多数の報文があるが我々はアメリカアリタソウ中のアスカリドールを含むヘノポヂ油の分布について顕微化学的研究を行いここに報告する.
ISSN:0037-4377