アルツハイマー型認知症治療におけるアリセプト内服効果の判定 - 内服前後におけるMMSEの変化と脳血流上昇部位の評価を用いて

《はじめに》ドネペジルは抗アルツハイマー病薬として最初に承認され, 初期はアルツハイマー型認知症の軽度・中等度に対して適応があったが, 最近は重度にも適応があり, すべての抗アルツハイマー病薬の中でアルツハイマー型認知症すべてのステージ使用できるのはドネペジルのみである. 軽度・中等症に対しはガランタミン, リバスチグミンを抑えて現在でも最頻で使用されている. したがってその効果についても文献上多くの報告はあり, 脳血流SPECTを用いているものも比較的よくみられる. 一方でSPECTの改善部位と神経心理テストなどとの相関まで詳細に検討している研究は少ない. 当報告では当院で約1年間にアルツハ...

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Veröffentlicht in:臨床核医学 2020-09, Vol.53 (5), p.76-78
Hauptverfasser: 宮沢伸彦, 小澤彩子, 窪田海渡, 佐藤祐一, 杉谷茂, 篠原豊明
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:《はじめに》ドネペジルは抗アルツハイマー病薬として最初に承認され, 初期はアルツハイマー型認知症の軽度・中等度に対して適応があったが, 最近は重度にも適応があり, すべての抗アルツハイマー病薬の中でアルツハイマー型認知症すべてのステージ使用できるのはドネペジルのみである. 軽度・中等症に対しはガランタミン, リバスチグミンを抑えて現在でも最頻で使用されている. したがってその効果についても文献上多くの報告はあり, 脳血流SPECTを用いているものも比較的よくみられる. 一方でSPECTの改善部位と神経心理テストなどとの相関まで詳細に検討している研究は少ない. 当報告では当院で約1年間にアルツハイマー型認知症と診断し, アリセプトを内服してMMSE, IMP-SPECTをほぼ同時期に内服前後で2回以上施行できた症例を対象に, 統計学的手法を用いて有意に脳血流が上昇した部位を抽出, また, MMSEのtotalおよびsubscaleの改善の有無を確認し, それらの相関関係を解析し, ドネペジルの作用部位, 有用性について検討したで報告する.
ISSN:0912-5817