核医学におけるAI診断を目指して : テクスチャー解析とディープ・ラーニング

《はじめに》 日常生活のさまざまな分野で人工知能 (AI) の発達がめざましい. 画像診断においても同様である. AIには医師の負担を軽減し, ミスを防ぐといった効果だけでなく, 既存の画像診断学では発見できなかった新しい知見を与えてくれる期待もある. 一方, 個人情報をビッグデータとして扱うときの障害や, AIの判断根拠は複雑で理解しにくいなどの欠点も指摘される. 本稿ではまず核医学画像のテクスチャー解析について述べ, ついでディープ・ラーニングについて概説する. 《腫瘍は不均一》 腫瘍の画像が一般に不均一であることを, 我々は日常の経験から知っている. 腫瘍が増殖とともに遺伝子変異を繰り返...

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Veröffentlicht in:臨床核医学 2018-05, Vol.51 (3), p.43-46
Hauptverfasser: 平田健司, 志賀哲
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:《はじめに》 日常生活のさまざまな分野で人工知能 (AI) の発達がめざましい. 画像診断においても同様である. AIには医師の負担を軽減し, ミスを防ぐといった効果だけでなく, 既存の画像診断学では発見できなかった新しい知見を与えてくれる期待もある. 一方, 個人情報をビッグデータとして扱うときの障害や, AIの判断根拠は複雑で理解しにくいなどの欠点も指摘される. 本稿ではまず核医学画像のテクスチャー解析について述べ, ついでディープ・ラーニングについて概説する. 《腫瘍は不均一》 腫瘍の画像が一般に不均一であることを, 我々は日常の経験から知っている. 腫瘍が増殖とともに遺伝子変異を繰り返し, 結果的に部位ごとに異なる遺伝子配列を有するようになる. 遺伝子の差異は, 形態画像や機能画像にも現れるというのは自然に受け入れられるであろう. もう1つの理由として挙げたいのは壊死である.
ISSN:0912-5817