99mTc-ピロリン酸 / 201Tl 2核種同時SPECTが診断に寄与した小児急性心筋炎の1例
《はじめに》小児期に発症する心筋炎は, 劇症型心筋炎が30~40%, 急性心筋炎が40~50%を占め, 原因としてはウイルス感染によるものが多く, 日常診療上遭遇するあらゆる種類のウイルスが小児期心筋炎を起こすとされている. 小児期心筋炎の予後は成人例に類似し, 劇症型では予後不良, 急性心筋炎でも多くは後遺症を残すとされている. 一部は拡張型心筋症様の病態に移行するとも言われており, 急性期の迅速な診断・対応が極めて重要な疾患である. 今回我々は, 臨床経過からは急性心筋炎が疑われるも, 心エコー所見に乏しく, 心筋生検も陰性で診断に難渋した小児期急性心筋炎疑いの症例に対して, 99mTc-...
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Veröffentlicht in: | 臨床核医学 2016-05, Vol.49 (3), p.35-37 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 《はじめに》小児期に発症する心筋炎は, 劇症型心筋炎が30~40%, 急性心筋炎が40~50%を占め, 原因としてはウイルス感染によるものが多く, 日常診療上遭遇するあらゆる種類のウイルスが小児期心筋炎を起こすとされている. 小児期心筋炎の予後は成人例に類似し, 劇症型では予後不良, 急性心筋炎でも多くは後遺症を残すとされている. 一部は拡張型心筋症様の病態に移行するとも言われており, 急性期の迅速な診断・対応が極めて重要な疾患である. 今回我々は, 臨床経過からは急性心筋炎が疑われるも, 心エコー所見に乏しく, 心筋生検も陰性で診断に難渋した小児期急性心筋炎疑いの症例に対して, 99mTc-ピロリン酸(PYP)/201Tl(TL)2核種同時(dual)SPECTが確定診断に寄与した1例を経験したので, 若干の文献的考察も含めて報告する. 《症例》患者: 11歳 女児 主訴: 胸部不快感, 左胸部痛 |
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ISSN: | 0912-5817 |