RET遺伝学的検査の保険収載

遺伝性甲状腺髄様癌は多発性内分泌腫瘍症(multiple endocrine neoplasia; MEN)2型の一部分症であり,その原因遺伝子は染色体10q11.2に存在するRETがん遺伝子である.MEN2の98%以上にRET遺伝子の生殖細胞系列変異が証明される.すべての髄様癌に対して,遺伝性と散発性の鑑別にRET遺伝学的検査が有用である.また遺伝性の場合はRET変異の部位により,臨床病型(MEN2A,MEN2B,FMTC ; familial medullary thyroid carcinoma)と強く関連がみられる.本遺伝学的検査は長く研究として行われてきたが,2008年より一部の施設...

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Veröffentlicht in:家族性腫瘍 2016, Vol.16(2), pp.50-52
Hauptverfasser: 内野, 眞也, 塚谷, 延枝, 首藤, 渡邊, 陽子, 脇屋, 滋子, 伊藤, 亜希子
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:遺伝性甲状腺髄様癌は多発性内分泌腫瘍症(multiple endocrine neoplasia; MEN)2型の一部分症であり,その原因遺伝子は染色体10q11.2に存在するRETがん遺伝子である.MEN2の98%以上にRET遺伝子の生殖細胞系列変異が証明される.すべての髄様癌に対して,遺伝性と散発性の鑑別にRET遺伝学的検査が有用である.また遺伝性の場合はRET変異の部位により,臨床病型(MEN2A,MEN2B,FMTC ; familial medullary thyroid carcinoma)と強く関連がみられる.本遺伝学的検査は長く研究として行われてきたが,2008年より一部の施設で先進医療として実施されることとなり,2016年4月に,家族性腫瘍の遺伝学的検査としてはじめてRB遺伝学的検査とともに保険収載された.
ISSN:1346-1052
2189-6674
DOI:10.18976/jsft.16.2_50