K-5 遺伝性のがんに直面した人々を支える専門職:遺伝カウンセリングの実際

がんの9割以上は遺伝ではない. がん家系だと思っていても専門家がみるとそうでもないことも多い. 一方, 遺伝的にがんに罹りやすい体質が遺伝していると判断される場合もある. これは多くの人にとって嬉しいニュースではないであろうが, 遺伝的にがんのリスクが高い情報を上手に利用して, 適切な検診によりがんを早期に発見, 治療することができれば, がんで命を落とさずに済む可能性もある. 遺伝カウンセリングでは, このようながんの遺伝についての心配, 疑問に専門的に対応しており, どんな方でも利用できる. ご夫婦や親子などご家族一緒に来談してもよい. そこでは, がんと遺伝に詳しい医師や遺伝カウンセラー...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:家族性腫瘍 2008, Vol.8 (2), p.124-124
1. Verfasser: 田村智英子
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:がんの9割以上は遺伝ではない. がん家系だと思っていても専門家がみるとそうでもないことも多い. 一方, 遺伝的にがんに罹りやすい体質が遺伝していると判断される場合もある. これは多くの人にとって嬉しいニュースではないであろうが, 遺伝的にがんのリスクが高い情報を上手に利用して, 適切な検診によりがんを早期に発見, 治療することができれば, がんで命を落とさずに済む可能性もある. 遺伝カウンセリングでは, このようながんの遺伝についての心配, 疑問に専門的に対応しており, どんな方でも利用できる. ご夫婦や親子などご家族一緒に来談してもよい. そこでは, がんと遺伝に詳しい医師や遺伝カウンセラーが, 個々の状況に応じた情報をわかりやすくお伝えし, その後の方針についても話し合う. 以下のような疑問や心配をお持ちの方々は, 気軽に, 遺伝カウンセリング外来で相談されることをお勧めしたい. ・私や私の家族のがんは遺伝性かもしれないと主治医に言われたが, 詳しい話が聞きたい・うちはがん家系? 私や私の家族のがんは遺伝だろうか? もしも遺伝なら, 私や他の家族は今後がんに罹る可能性が高いのか? ・遺伝的にがんに罹りやすい体質だとしたら, どのような検診を受ければよいか? 予防法はないか? ・がんの遺伝について調べる遺伝子検査の情報が知りたい ・遺伝子検査を受けるべきか, 相談にのってほしい ・がんの遺伝について, 親や子ども, 他の家族にどう伝えればよいか悩んでいる 遺伝カウンセリング外来は, 各地の大学病院やがん専門病院などで実施されている. 主な実施機関は「いでんネット」の遺伝相談施設情報のホームページから検索可能である(http://www.kuhp.kyoto-u.ac.jp/idennet/DB/index.html).
ISSN:1346-1052