(3)ACTH非依存性両側副腎皮質大結節性過形成(AIMAH)を合併したMEN1型の1例

【はじめに】多発性内分泌腺腫症(MEN)1型において, 副腎腫瘍は25~40%にみられるとされているが, 機能性腫瘍や両側過形成例は稀である. 今回我々はMEN1型でACTH非依存性両側副腎皮質大結節性過形成(AIMAH)によるPreclinical Cushing syndromeの合併で手術を施行した1例を経験したので報告する. 【症例】35歳, 女性. 33歳時に尿管結石症で入院. 原発性副甲状腺機能亢進症の診断で当科紹介された. ラジオガイド内視鏡補助下両側副甲状腺全摘術施行し, 病理診断は全腺過形成であった. MEN1遺伝子異常を認めた. また, 下垂体プロラクチノーマの合併があり内...

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Hauptverfasser: 旭修司, 鈴木眞一, 福島俊彦, 河原正典, 宮本康太郎, 阿部広幸, 井上典夫, 関川浩司, 竹之下誠一, 緑川早苗, 橋本重厚, 渡辺毅, 小島元子
Format: Tagungsbericht
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Zusammenfassung:【はじめに】多発性内分泌腺腫症(MEN)1型において, 副腎腫瘍は25~40%にみられるとされているが, 機能性腫瘍や両側過形成例は稀である. 今回我々はMEN1型でACTH非依存性両側副腎皮質大結節性過形成(AIMAH)によるPreclinical Cushing syndromeの合併で手術を施行した1例を経験したので報告する. 【症例】35歳, 女性. 33歳時に尿管結石症で入院. 原発性副甲状腺機能亢進症の診断で当科紹介された. ラジオガイド内視鏡補助下両側副甲状腺全摘術施行し, 病理診断は全腺過形成であった. MEN1遺伝子異常を認めた. また, 下垂体プロラクチノーマの合併があり内服加療を行っている. MEN1型スクリーニングで両側副腎病変および胆石を認め, AIMAH, Preclinical Cushing syndromeおよび胆石症の診断で腹腔鏡下両側副腎全摘, 胆嚢摘出術を施行した. MEN1型に合併するAIMAHは報告例がなかったが, 両側副腎過形成例がわずかにみられ, 内分泌学的精査がなされれば同様の症例は存在すると考えられた.
ISSN:1346-1052