合成2Dマンモグラフィの診断能の検証: Full-Field Digital Mammography との比較

日本人乳房におけるマンモグラフィ(full-field digital mammography: FFDM)と合成二次元マンモグラフィ(synthesized two―dimensional mammography:合成2D)の診断能と画像所見別の特徴を検証するため観察者実験を行なった。対象は2017年1月から2018年4月に当施設で診療もしくは任意型検診目的にて乳房トモシンセシス(digital breast tomosynthesis: DBT)を施行した受診者より選定した100症例(悪性:43症例,正常あるいは良性:57症例)である。観察者6名の結果の平均は,感度はFFDM が62.0%...

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Veröffentlicht in:日本乳癌検診学会誌 2022, Vol.31(2), pp.195-202
Hauptverfasser: 古谷, 悠子, 後藤, 由香, 津川, 浩一郎, 前里, 美和子, 福田, 護
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:日本人乳房におけるマンモグラフィ(full-field digital mammography: FFDM)と合成二次元マンモグラフィ(synthesized two―dimensional mammography:合成2D)の診断能と画像所見別の特徴を検証するため観察者実験を行なった。対象は2017年1月から2018年4月に当施設で診療もしくは任意型検診目的にて乳房トモシンセシス(digital breast tomosynthesis: DBT)を施行した受診者より選定した100症例(悪性:43症例,正常あるいは良性:57症例)である。観察者6名の結果の平均は,感度はFFDM が62.0%,合成2D が72.1%で合成2D が高く,特異度はFFDM が77.8%,合成2D が78.0%でありほぼ同等,診断能の正確さの尺度であるfigure of meri(t FOM)はFFDMが0.637,合成2Dが0.693(p=0.107)であった。画像所見別の感度は構築の乱れのみ有意差を認め,すべての所見でFFDM と合成2D間でカテゴリーの不一致を認めた。日本人乳房において合成2D はFFDM と比較して同等以上の診断能を示した。DBT 使用時には二重被曝の問題を考慮し,所見によるFFDM と合成2Dの描出の違いを十分に理解した上で,FFDM を省略し合成2Dとの置き換えを検討する必要がある。
ISSN:0918-0729
1882-6873
DOI:10.3804/jjabcs.31.195