当院における超音波検査の実際: MMG/US同時併用検診14年間のデータから
当院は一次検診から術後治療も行っている乳腺専門クリニックである。検診も診療も基本マンモグラフィ(MG)を読影して超音波(US)スクリーニングを施行している。乳腺専門医,診療放射線技師,臨床検査技師が US 検査に携わっている。対策型検診のデータから,施設内での US 所見の統一した基準を示し当院の教育システムを紹介する。2005年から2018年まで14年間の受診者55,043人の成績は,1.要精査率4.7%,2.癌発見率0.81%,3.陽性反応適中度17.7%と良好である。2005年と2018年を比較するとそれぞれ,1.(8.2%,2.6%),2.(0.79%,0.69%),3.(9.5%,2...
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Veröffentlicht in: | 日本乳癌検診学会誌 2020, Vol.29(2), pp.75-78 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Schlagworte: | |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 当院は一次検診から術後治療も行っている乳腺専門クリニックである。検診も診療も基本マンモグラフィ(MG)を読影して超音波(US)スクリーニングを施行している。乳腺専門医,診療放射線技師,臨床検査技師が US 検査に携わっている。対策型検診のデータから,施設内での US 所見の統一した基準を示し当院の教育システムを紹介する。2005年から2018年まで14年間の受診者55,043人の成績は,1.要精査率4.7%,2.癌発見率0.81%,3.陽性反応適中度17.7%と良好である。2005年と2018年を比較するとそれぞれ,1.(8.2%,2.6%),2.(0.79%,0.69%),3.(9.5%,26.5%)であった。精度向上の理由は画像診断機器の発達もあるが,US スクリ-ニングにおける医師・技師共通の要精査基準を統一化したことが大きい。US でみつかる所見を細かく評価するのではなく要精査基準は年齢,所見形状,所見分布の3つをスコア化し,石灰化,構築の乱れを加点している。確実に拾い上げる,落とすべき所見は落とすということに重点をおいている。初学者の教育は1,000例のダブルチェック,200例の乳癌症例・50例の石灰化症例の US 施行を行っている。US 時に MG の有所見を見落とさないため,US 施行者は全員精度管理中央機構の MG 研修を受講している。信頼される US とは MG 所見を加味した US スクリーニングであり,スクリーニング施行者,精査施行者の共通の認識,MG の読影能力,施設・個人の精度管理(施行者別,年度ごとの陽性反応適中度の検証)が重要である。 |
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ISSN: | 0918-0729 1882-6873 |
DOI: | 10.3804/jjabcs.29.75 |