P-046 マンモグラフィ検診を契機に発見され, ステレオガイド下マンモトーム生検で診断されたMucocele-like tumorの一例

【はじめに】今回, 当院の人間ドックにおけるMMGにて石灰化を指摘され, ステレオガイド下マンモトーム生検(マンモトーム)にてMucocele-like tumor(MLT)と診断された症例を経験したので報告する. 【症例】43才女性. 2009年に受診したドックはMMG, US共に精検不要であった. 2010年に受診したドックは, USは精検不要だったが, MMGで左乳房のAC領域に多形性石灰化の集簇を認め, カテゴリー4で要精密検査と判断され当乳腺外科を受診. 再度USを施行したが異常なし. 石灰化の形態から非浸潤性乳管癌(DCIS)を疑いMRIを施行. 造影MRIでは漸増型のパターンを示...

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Veröffentlicht in:日本乳癌検診学会誌 2011, Vol.20 (3), p.365-365
Hauptverfasser: 比地岡知里, 俵矢香苗, 苅部裕子, 福村大祐, 小曽根容子, 青木孝枝, 高橋光幸, 上野一郎
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:【はじめに】今回, 当院の人間ドックにおけるMMGにて石灰化を指摘され, ステレオガイド下マンモトーム生検(マンモトーム)にてMucocele-like tumor(MLT)と診断された症例を経験したので報告する. 【症例】43才女性. 2009年に受診したドックはMMG, US共に精検不要であった. 2010年に受診したドックは, USは精検不要だったが, MMGで左乳房のAC領域に多形性石灰化の集簇を認め, カテゴリー4で要精密検査と判断され当乳腺外科を受診. 再度USを施行したが異常なし. 石灰化の形態から非浸潤性乳管癌(DCIS)を疑いMRIを施行. 造影MRIでは漸増型のパターンを示した. 画像所見から乳腺症もしくは低悪性度のDCISと考えた. 診断の確定のためマンモトームを施行した. 病理組織学的検査で粘液を含む多房性嚢胞の集簇を認め, 粘液塊の中に石灰化を伴っていた. 上皮細胞の異型はなくMLTと診断された. 標本中に明らかな悪性所見は認めなかった. 追加切除は行わず, 現在経過観察である. 【考察】マンモトームにより, MLTが発見される機会が増加すると考えた. 本症例は異型や悪性所見は認めなかったが, MLTは周囲にDCISや粘液癌を伴う事があるなどの報告もあるため, 厳重な経過観察が必要である.
ISSN:0918-0729