O-036 精密検査で異常なしとされた症例の超音波所見の検討~「低エコー域」は要精査とするべきか?

【目的】超音波検診で要精査とされた症例のうち, 精密検査で異常なしとされた症例を検討することにより, 要精査基準を検討する. 【対象と方法】2010年7月から2011年3月の間につくば総合健診センターで乳がん検診を受診, 超音波検査で要精査とされ, 精密検査結果が得られた159例のうち, 精密検査機関で異常なしとされた29例の超音波所見を検討した. 【結果】判定はすべてカテゴリー3であった. 超音波所見の内訳は, 低エコー域/乳管内病変/腫瘤/嚢胞疑い/嚢胞内腫瘤疑いが15/7/4/2/1例であった. 低エコー域症例の判定理由は, 過去の超音波検査で所見の指摘がなかった: 11例, 検査技師は...

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Veröffentlicht in:日本乳癌検診学会誌 2011, Vol.20 (3), p.322-322
Hauptverfasser: 梅本剛, 東野英利子, 森島勇, 光畑桂子, 内藤隆志, 佐々木京子, 植野映
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:【目的】超音波検診で要精査とされた症例のうち, 精密検査で異常なしとされた症例を検討することにより, 要精査基準を検討する. 【対象と方法】2010年7月から2011年3月の間につくば総合健診センターで乳がん検診を受診, 超音波検査で要精査とされ, 精密検査結果が得られた159例のうち, 精密検査機関で異常なしとされた29例の超音波所見を検討した. 【結果】判定はすべてカテゴリー3であった. 超音波所見の内訳は, 低エコー域/乳管内病変/腫瘤/嚢胞疑い/嚢胞内腫瘤疑いが15/7/4/2/1例であった. 低エコー域症例の判定理由は, 過去の超音波検査で所見の指摘がなかった: 11例, 検査技師はカテゴリー2としたが静止画判定にてより病変が疑われカテゴリー3とした: 4例であった. 同期間に超音波検診で発見された乳癌は11例, 内訳は腫瘤/乳管内病変/嚢胞内腫瘤が8/2/1例であり, 低エコー域で発見された乳癌はなかった. 【結語】超音波検診では, 低エコー域で要精査になる症例は多いが, 実際には真の病変ではないと考えられるものがあり, また実際に発見された乳癌はなかった. 今後は, 検査方法, 画像保存の工夫や, 血流やエラストグラフィ所見を加味した要精査基準が必要と考えられる.
ISSN:0918-0729