O-163 マンモグラフィ検診で異常を指摘された両側乳癌の1症例

症例は50歳女性. 当院の乳房検診を受け異常を指摘され外来受診した. 自覚症状はなし. 触診:右腫瘤触知せず, 左はC領域乳腺の腫脹と左腋窩に硬く可動性不良のリンパ節を触知した. マンモグラフィ検査:右側は多形性集族性石灰化が乳房全体に区域性に広がりカテゴリー5・左側は多形性石灰化がC領域に集族しカテゴリー4と判断した. 超音波検査:右乳頭を中心に内部に高輝度エコーを伴う小嚢胞が散在し, 左側はC領域に24×22mmの不整形境界不明瞭内部エコー不均一な低エコー腫瘤と腋下リンパ節の腫大を認めた. 細胞診:右は小嚢胞部位から穿刺しDCIS, 左側は腫瘤及びリンパ節から穿刺し悪性(pap-tub)と...

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Veröffentlicht in:日本乳癌検診学会誌 2008, Vol.17 (3), p.442-442
Hauptverfasser: 有賀浩子, 島田良, 高山寛人, 赤羽康彦, 松下啓二
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:症例は50歳女性. 当院の乳房検診を受け異常を指摘され外来受診した. 自覚症状はなし. 触診:右腫瘤触知せず, 左はC領域乳腺の腫脹と左腋窩に硬く可動性不良のリンパ節を触知した. マンモグラフィ検査:右側は多形性集族性石灰化が乳房全体に区域性に広がりカテゴリー5・左側は多形性石灰化がC領域に集族しカテゴリー4と判断した. 超音波検査:右乳頭を中心に内部に高輝度エコーを伴う小嚢胞が散在し, 左側はC領域に24×22mmの不整形境界不明瞭内部エコー不均一な低エコー腫瘤と腋下リンパ節の腫大を認めた. 細胞診:右は小嚢胞部位から穿刺しDCIS, 左側は腫瘤及びリンパ節から穿刺し悪性(pap-tub)と判断された. 両側乳癌, 術前病期診断を右Stage0/左stage3とした. 再建術の希望無く, 両側乳房切除術と右側センチネルリンパ節生検, 左側レベル2までのリンパ節郭清を施行した. 病理組織診断:右側広範囲DCIS・左側invasive micropapillary caレベル1にリンパ節転移を伴っていた. 触診では左C領域の乳腺腫脹のみであったが, 画像検査で右側は広範囲病変であり左側は進行乳癌と推測された1症例を経験したので報告する.
ISSN:0918-0729