P-35 豊胸術後に発症した嚢胞性乳癌の1例

シリコンによる豊胸術既往のある患者に発症した嚢胞性乳癌を経験したので報告する. 症例:72才女性. 主訴:左乳房のしこり. 既往歴:50才時, シリコンバックによる豊胸術施行. 53才時, シリコンバックの摘出術施行. 家族歴:特記すべきことなし. 現病歴:2006年5月, 左乳房のしこりを自覚し同年8月当院受診. 触診では左のAC領域に5cm大の可動性良好な弾性軟の腫瘤を触知. MMGでは同部位に石灰化を伴った5cm大の高濃度腫瘤影を認めた. USでは境界比較的明瞭, 辺縁整, 内部はlowで均一な嚢胞性腫瘤だが, 壁の一部は内部に不整に膨隆している所見が認められた. CTでは境界明瞭な低吸...

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Veröffentlicht in:日本乳癌検診学会誌 2007, Vol.16 (3), p.481-481
Hauptverfasser: 小林宏暢, 岩田直樹, 井上総一郎, 木村保則
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:シリコンによる豊胸術既往のある患者に発症した嚢胞性乳癌を経験したので報告する. 症例:72才女性. 主訴:左乳房のしこり. 既往歴:50才時, シリコンバックによる豊胸術施行. 53才時, シリコンバックの摘出術施行. 家族歴:特記すべきことなし. 現病歴:2006年5月, 左乳房のしこりを自覚し同年8月当院受診. 触診では左のAC領域に5cm大の可動性良好な弾性軟の腫瘤を触知. MMGでは同部位に石灰化を伴った5cm大の高濃度腫瘤影を認めた. USでは境界比較的明瞭, 辺縁整, 内部はlowで均一な嚢胞性腫瘤だが, 壁の一部は内部に不整に膨隆している所見が認められた. CTでは境界明瞭な低吸収性腫瘤で, USと同様に腫瘤辺縁の壁の一部にわずかな肥厚が認められた. 穿刺吸引細胞診では核異型の強い, 大型異型細胞が認められ, 疑陽性. 乳癌の疑いがあるため, 確定診断目的にて手術を施行. 摘出標本では嚢胞の内壁の不整が見られ, 病理結果は乳頭腺管癌であった.
ISSN:0918-0729