WIII-7 乳癌検診の精度を高めるだけでは生命延長効果には不十分である

[目的] 我々がやってきている乳癌検診の精度を高める努力にはそれなりに意義はあるが, 死亡率軽減へのこれ以上の効果を期待するためには何が必要かを考えたい. [対象と方法] 群馬県の乳癌検診は対癌協会の時代から群馬大学第二外科との提携で実施されてきた. 平成13年からは検診を委託している60市町村の中で17市町村でマンモグラフィー(MG)併用検診が開始されて従来の視触診法で受診した48,151名中26名(0.06%)MG併用の2,190名では8名(0.36%)が乳癌で発見率の向上は確かであり, 併用検診採用の市町村も徐々に増加傾向にある. 一方県内での癌患者登録制度の活用は十分な状況にはないが公...

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Veröffentlicht in:日本乳癌検診学会誌 2003, Vol.12 (3), p.344-344
Hauptverfasser: 饗場庄一, 狩野貴之, 菊池麻美, 佐藤亜矢子, 多胡平八郎, 石橋陸夫, 須田博, 堀口淳, 鯉淵幸生, 森下靖雄, 飯野佑一
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:[目的] 我々がやってきている乳癌検診の精度を高める努力にはそれなりに意義はあるが, 死亡率軽減へのこれ以上の効果を期待するためには何が必要かを考えたい. [対象と方法] 群馬県の乳癌検診は対癌協会の時代から群馬大学第二外科との提携で実施されてきた. 平成13年からは検診を委託している60市町村の中で17市町村でマンモグラフィー(MG)併用検診が開始されて従来の視触診法で受診した48,151名中26名(0.06%)MG併用の2,190名では8名(0.36%)が乳癌で発見率の向上は確かであり, 併用検診採用の市町村も徐々に増加傾向にある. 一方県内での癌患者登録制度の活用は十分な状況にはないが公表されている平成11年の乳癌登録数は460名で, その受診経別では検診からが46名で全体の10%でしかないことには驚きである. 平成11年の群馬県内の検診対象者数は442,423名で集団検診受診者数は49,083名, 医療機関での検診者数は38,706名で計87,789名(19.8%), 乳癌の発見例は70名(0.08%)である. 個人的な自己検診の啓蒙と地域住民と行政とが一体となって受診率向上の方法を探るしかない.
ISSN:0918-0729