マンモグラフィ精度管理のためのファントム画像においてみられたアーチファクトの分析

乳癌検診へのマンモグラフィ導入は2000年度から具体化している。1997年度に行われた全国調査にて得られた104施設からファントム (RMI156型) 画像を評価したが, 画質は平均的には良好であったものの, アーチファクトが少なからず認められたため, その分析, 検討を行った。検討したのは放射線科医1名, 放射線技師2名, 感材メーカー技術者1名である。「アーチファクトあり」と判定されたものは35施設 (全体の34%) からの37画像であり, 1画像中に複数のアーチファクトを認めたのが過半数 (37画像中27画像) で, 合計75件であった。アーチファクトの発生原因のなかでは, 現像処理の過...

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Veröffentlicht in:日本乳癌検診学会誌 2001/03/20, Vol.10(1), pp.123-128
Hauptverfasser: 田中, 耕策, 萩原, 明, 今村, 惠子, 寺田, 央, 朝原, 正喜, 東田, 善治, 鈴木, 隆二, 加藤, 二久, 堀田, 勝平, 大内, 憲明
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:乳癌検診へのマンモグラフィ導入は2000年度から具体化している。1997年度に行われた全国調査にて得られた104施設からファントム (RMI156型) 画像を評価したが, 画質は平均的には良好であったものの, アーチファクトが少なからず認められたため, その分析, 検討を行った。検討したのは放射線科医1名, 放射線技師2名, 感材メーカー技術者1名である。「アーチファクトあり」と判定されたものは35施設 (全体の34%) からの37画像であり, 1画像中に複数のアーチファクトを認めたのが過半数 (37画像中27画像) で, 合計75件であった。アーチファクトの発生原因のなかでは, 現像処理の過程が45件 (60%) (そのうち, ローラー関係が78%), フィルムの取り扱いが11件 (15%) が多く, 撮影装置に起因するものは8件 (約10%) であった。濃度が不均一となるアーチファクトは, 低コントラストというマンモグラムの特性にとって大きな障害となる。撮影装置が仕様基準を満たしている場合においても, 画質を常に厳しく観察することが, 高品質なマンモグラムを得るために不可欠であると考える。
ISSN:0918-0729
1882-6873
DOI:10.3804/jjabcs.10.123