定期乳癌検診受診者にみられた乳癌

〔目的〕乳癌検診は早期発見がその目的であるが, 見落としがあった場合には進行乳癌となってから見つかることも多く, 検診方法の問題点を明らかにする必要がある. 〔対象と方法〕過去2年間に当院にて診断治療を行った原発性乳癌71症例について乳癌検診が病期にどのような影響を与えていたかを検討した. 〔結果〕病期はTis:6例, I:27例, II:29例, IIIa:3例, IIIb:5例, IV:1例であり, 検診発見9症例ではI:6例, II:3例であったが, 1年以内に検診を受け異常なしとされた4例ではI:1例, II:2例, IIIa:1例と病期の高いものがみられた. また良性病変経過観察中に...

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Hauptverfasser: 須貝優子, 長瀬慈村, 阿部正代
Format: Tagungsbericht
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:〔目的〕乳癌検診は早期発見がその目的であるが, 見落としがあった場合には進行乳癌となってから見つかることも多く, 検診方法の問題点を明らかにする必要がある. 〔対象と方法〕過去2年間に当院にて診断治療を行った原発性乳癌71症例について乳癌検診が病期にどのような影響を与えていたかを検討した. 〔結果〕病期はTis:6例, I:27例, II:29例, IIIa:3例, IIIb:5例, IV:1例であり, 検診発見9症例ではI:6例, II:3例であったが, 1年以内に検診を受け異常なしとされた4例ではI:1例, II:2例, IIIa:1例と病期の高いものがみられた. また良性病変経過観察中に発見された4例ではTis:1例, I:3例と早期発見できていたが, 他院で良性とされたが癌であった3例(28・31・32歳)ではII:1例, IIIa:1例, IV:1例と進行癌が多かった. 1回/2年のMMG検診を受けていた1例では発見時すでにびまん性に広がる硬癌, n1αであった. 腫瘤自覚したが検診を受診異常なしとされた1例では発見時IIIbであった. 〔考察〕視触診のみの乳癌検診では乳癌の発見をかえって遅らせてしまう可能性が高く, MMG・USを用いる必要がある.
ISSN:0918-0729