妊娠に合併した乳癌の取り扱いについて
[目的]妊娠に癌が合併することは稀であるため, 治療法の選択や治療実施時期に苦慮する. 当院は県内唯一のがんセンターとNICUの両者を有する施設であるため, 癌合併妊娠症例が集中する. 今回は乳癌症例について検討した. [対象]1978年1月から1999年12月までの総産婦17, 390例を対象とした. 癌合併妊娠症例は, 子宮頚癌85例, 乳癌22例, 卵巣癌3例, 胃癌3例, その他3例であった. 同じ期間の乳癌患者総数は1, 976例であった. [結果]乳癌22例のStageは, Tis 1例, I期14例, II期3例, III期4例であり, 乳癌死は6例であった. また25歳0妊0産...
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Format: | Tagungsbericht |
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Zusammenfassung: | [目的]妊娠に癌が合併することは稀であるため, 治療法の選択や治療実施時期に苦慮する. 当院は県内唯一のがんセンターとNICUの両者を有する施設であるため, 癌合併妊娠症例が集中する. 今回は乳癌症例について検討した. [対象]1978年1月から1999年12月までの総産婦17, 390例を対象とした. 癌合併妊娠症例は, 子宮頚癌85例, 乳癌22例, 卵巣癌3例, 胃癌3例, その他3例であった. 同じ期間の乳癌患者総数は1, 976例であった. [結果]乳癌22例のStageは, Tis 1例, I期14例, II期3例, III期4例であり, 乳癌死は6例であった. また25歳0妊0産Stage Iの患者を妊娠30週1日で帝王切開後, 乳癌手術を施行するも, 児が脳性麻痺になるという症例も経験した. [考察]妊娠に合併した乳癌症例は進行例が多く, 予後不良と思われている. しかし多数例の検討ではStageを一致させれば妊娠は予後に影響を与えないとされている. 挙児希望の場合には乳癌の手術を先行させるか, 妊娠34週まで待期すべきである. |
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ISSN: | 0918-0729 |