乳房切除術後のQOLに関する報告

乳癌の罹患率は年々増加傾向にあり, 治療を受ける患者数の増加と伴に長い治療期間中のQOLがさらに問題になってくると考えられる. 欧米では術後の痛みや不快感がQOLに大きく影響すると報告されている. 今回, 乳癌術後治療中の患者のQOLを調査する目的で1996年2月から1997年10月に当院で乳房切除術を受けた46人の患者に調査表を郵送した. 患者の年令は36~82歳, 術後経過期間は3~23ヶ月であった. 調査時に腋窩, 胸部, 上腕, 乳房などに何らかの不快感を有している患者は76.7%, 内訳はつっぱり感55.8%, しびれ44.2%, おもい36.2%, 感覚がない30.2%, 痛み27...

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Hauptverfasser: 山内圭子, 北原雅樹, 福間英祐, 大村昭人
Format: Tagungsbericht
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:乳癌の罹患率は年々増加傾向にあり, 治療を受ける患者数の増加と伴に長い治療期間中のQOLがさらに問題になってくると考えられる. 欧米では術後の痛みや不快感がQOLに大きく影響すると報告されている. 今回, 乳癌術後治療中の患者のQOLを調査する目的で1996年2月から1997年10月に当院で乳房切除術を受けた46人の患者に調査表を郵送した. 患者の年令は36~82歳, 術後経過期間は3~23ヶ月であった. 調査時に腋窩, 胸部, 上腕, 乳房などに何らかの不快感を有している患者は76.7%, 内訳はつっぱり感55.8%, しびれ44.2%, おもい36.2%, 感覚がない30.2%, 痛み27.9%, だるい18.6%, 感覚が敏感7%, これに対し治療の必要性を感じているものは36.4%であった. 日常生活のレベルは, 術前と変わらない44.2%, 低下している55.8%であり, 48.9%が再発に関する不安を持っていると回答した. 乳房切除術後の患者のQOLについて痛みや不快感を含めたProspective Studyが必要と考えられる.
ISSN:0918-0729