マンモグラフィーで全く描出できなかった乳癌の検討

【目的】マンモグラフィー(MMG)で全く描出できなかった乳癌の特徴を検討した. 【対象】'91年6月から'94年6月までに当院で診断, 手術された乳癌240例の内, MMGで全く描出できなかった乳癌17例. 【方法】MMGはセノグラフ600TとDMR(GE-CGR社)を用い, 専門の診療放射線技師が撮影を行ない, 拡大スポット撮影も含めてretro-spectiveに読影し, 病変が全く描出されていなかった症例のみを選び, 臨床病理学的検討を行なった. 【結果】1) 17例中16例が50歳未満であった. 2) ポジショニング不良は胸郭形成術後の1例のみであった. 3) 自覚...

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Veröffentlicht in:日本乳癌検診学会誌 1994, Vol.3 (3), p.291-291
Hauptverfasser: 難波清, 蒔田益次郎, 水谷三浩, 山尾玲子, 佐藤雅子, 久木田妙子, 黒木久見代, 青山英子
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:【目的】マンモグラフィー(MMG)で全く描出できなかった乳癌の特徴を検討した. 【対象】'91年6月から'94年6月までに当院で診断, 手術された乳癌240例の内, MMGで全く描出できなかった乳癌17例. 【方法】MMGはセノグラフ600TとDMR(GE-CGR社)を用い, 専門の診療放射線技師が撮影を行ない, 拡大スポット撮影も含めてretro-spectiveに読影し, 病変が全く描出されていなかった症例のみを選び, 臨床病理学的検討を行なった. 【結果】1) 17例中16例が50歳未満であった. 2) ポジショニング不良は胸郭形成術後の1例のみであった. 3) 自覚症状は, 無し2例, しこり9例, 乳頭分泌6例であった. 4) 乳頭分泌を除く11例は, 全例超音波で描出されていた. 5) 乳頭分泌症例の診断には, 乳管造影, 乳管内視鏡などが有用であった. 6) 組織型は非浸潤性乳管癌5例, 乳頭腺管癌5例, 充実腺管癌1例, 硬癌5例, 粘液癌1例であった. 【結語】MMGで描出できない乳癌はほぼ全例50歳未満で, 腫瘤病変の描出には超音波が, 乳頭分泌には乳管造影や内視鏡が有用であった.
ISSN:0918-0729