鹿児島県における乳癌検診 (全員超音波併用検診) の現状と問題点

欧米諸国では女子悪性腫瘍の死亡率第1位に乳癌が位置することで乳癌検診(以後は検診)が1940年代よりすでに開始され, 各種トライアルによりその意義についても充分な検討がなされている. 一方, わが国で検診が実施されるようになったのは1965年頃からで, その後乳癌の死亡数の増加とともにその実施施設も増え続け, 昭和62年には国の政策として老人保健法のなかで検診が取り上げられ, 全国の市町村単位で行われるようになった. しかし現状では, 検診の効率と効果の面から考えていまだ問題点は多く, 改善を重ねていかねばならない. そこで本稿では, 鹿児島県の検診の現状と問題点を述べ, よりよき検診について...

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Veröffentlicht in:日本乳癌検診学会誌 1993/11/30, Vol.2(3), pp.237-242
Hauptverfasser: 金子, 洋一, 堀川, 佳朗, 米永, 史代, 吉中, 平次, 愛甲, 孝
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Zusammenfassung:欧米諸国では女子悪性腫瘍の死亡率第1位に乳癌が位置することで乳癌検診(以後は検診)が1940年代よりすでに開始され, 各種トライアルによりその意義についても充分な検討がなされている. 一方, わが国で検診が実施されるようになったのは1965年頃からで, その後乳癌の死亡数の増加とともにその実施施設も増え続け, 昭和62年には国の政策として老人保健法のなかで検診が取り上げられ, 全国の市町村単位で行われるようになった. しかし現状では, 検診の効率と効果の面から考えていまだ問題点は多く, 改善を重ねていかねばならない. そこで本稿では, 鹿児島県の検診の現状と問題点を述べ, よりよき検診についての検討を加えた. 1.鹿児島県の検診の歴史 鹿児島県では, 昭和50年(1975年)から当初は日本対ガン協会方式による問・視・触診のみで検診を開始した1). 視・触診は, 鹿児島大学第1外科医局員が担当した(Stage I). さらに昭和54年(1979年)からは視・触診に加えて受診者全員に対して超音波診断を併用して行ってきた.
ISSN:0918-0729
1882-6873
DOI:10.3804/jjabcs.2.237