精神作業における心臓血管系の反応と小休止の効果
「I. はじめに」 近年, 情報技術の進歩により, コンピュータ機器の使用をはじめとした精神作業の割合が増え, 一日の作業時間や連続作業時間が長くなるほど精神的ストレスを感じている労働者が多くなっている1). Laflammeら2)によると, 持続的に精神的に負担の大きな作業を続けている労働者は, 他の労働者に比べて収縮期血圧が有意に高いと報告している. また, 精神作業に起因する精神的ストレスに長期間さらされると, 心臓血管系の過反応が慢性化し, 将来的には心臓血管系疾患の発症リスクおよび死亡率が増加すると報告されている2-4). 厚生労働省の「業務上疾病発生状況等調査(平成23年)」5)に...
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Veröffentlicht in: | 産業衛生学雑誌 2013/05/25, Vol.55(3), pp.103-106 |
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Hauptverfasser: | , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「I. はじめに」 近年, 情報技術の進歩により, コンピュータ機器の使用をはじめとした精神作業の割合が増え, 一日の作業時間や連続作業時間が長くなるほど精神的ストレスを感じている労働者が多くなっている1). Laflammeら2)によると, 持続的に精神的に負担の大きな作業を続けている労働者は, 他の労働者に比べて収縮期血圧が有意に高いと報告している. また, 精神作業に起因する精神的ストレスに長期間さらされると, 心臓血管系の過反応が慢性化し, 将来的には心臓血管系疾患の発症リスクおよび死亡率が増加すると報告されている2-4). 厚生労働省の「業務上疾病発生状況等調査(平成23年)」5)によると, 職場での健康診断において血圧に問題がある有所見者は, 年々増加している. 同省の平成23年度「脳・心臓疾患と精神障害の労災補償状況」まとめ6)によると, 業務上と認定された脳・心臓疾患の職種別の支給決定件数は, 精神的に負担の大きな「輸送・機械運転従事者」, 「専門的・技術的職業従事者」, 「管理的職業従事者」, 「サービス職業従事者」などが上位を占め, 310件となっている. |
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ISSN: | 1341-0725 1349-533X |
DOI: | 10.1539/sangyoeisei.C12003 |