10. 派遣労働者のメンタルヘルス不調とその対応の現状に関する研究(第2報)

【目的】派遣先産業保健スタッフが対応した派遣労働者のメンタルヘルス不調に関する事例から, 初期対応からその後の派遣先職場での対応状況を検討した. 【方法】第1報を参照のこと. 【結果】25例を収集した. 症状の顕在化から初期対応までの推定期間については, 派遣開始から1ヶ月未満が最も多かった. 派遣先産業保健スタッフの対応として受診勧奨をしたのが最も多く, 大多数で派遣元とも連携が取られていた. 初期対応を経てその後の職場適応については, 職場復帰できなかったケースも多く見られた. 【考察】派遣労働者のメンタルヘルス不調に対して派遣先産業保健スタッフが介入したケースであっても, 職場復帰できる...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:産業衛生学雑誌 2012-03, Vol.54 (2), p.91-92
Hauptverfasser: 江口将史, 大崎陽平, 池上和範, 中尾智, 中元健吾, 松下哲大, 廣尚典
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:【目的】派遣先産業保健スタッフが対応した派遣労働者のメンタルヘルス不調に関する事例から, 初期対応からその後の派遣先職場での対応状況を検討した. 【方法】第1報を参照のこと. 【結果】25例を収集した. 症状の顕在化から初期対応までの推定期間については, 派遣開始から1ヶ月未満が最も多かった. 派遣先産業保健スタッフの対応として受診勧奨をしたのが最も多く, 大多数で派遣元とも連携が取られていた. 初期対応を経てその後の職場適応については, 職場復帰できなかったケースも多く見られた. 【考察】派遣労働者のメンタルヘルス不調に対して派遣先産業保健スタッフが介入したケースであっても, 職場復帰できるような望ましい転機は限られていた. 職場復帰の前提となる派遣契約の継続は労務提供の状況も考慮されることから, 派遣先, 派遣元によるメンタルヘルス不調を抱える派遣労働者への対応や支援を今後更に充実させることが望まれる.
ISSN:1341-0725