8. 健常大学生の性周期におけるSATI-1と%FMD)の関係

心理的ストレスは血管内皮機能にも影響を及ぼすが, 今回は健常女子大学生25名を対象として, 月経前症候群など女性の性周期に起因する心理的ストレスと, 血管内皮機能との関連性について検討した. 月経開始1~3日目(月経期), 13~15日目(増殖期)の2回, 心理的ストレス評価としての質問紙法STAI1と, 血管内皮機能評価としての血流依存性血管拡張反応(%FMD)を測定した. その結果, 月経期, 増殖期でSTAI1スコア, %FMDともに有意な変動は見られなかった. しかし月経期高ストレス群(STAI1スコア42以上)の%FMD値は, 増殖期高ストレス群に比較して有意(p<0.05)に低下し...

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Veröffentlicht in:産業衛生学雑誌 2012, Vol.54 (1), p.47-47
Hauptverfasser: 寺平良治, 伊藤康宏, 石川浩章, 大橋鉱二, 川井薫, 岩瀬正嗣, 中平直樹, 杉本邦彦, 山田宏哉, 飯田忠行, 小野雄一郎
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:心理的ストレスは血管内皮機能にも影響を及ぼすが, 今回は健常女子大学生25名を対象として, 月経前症候群など女性の性周期に起因する心理的ストレスと, 血管内皮機能との関連性について検討した. 月経開始1~3日目(月経期), 13~15日目(増殖期)の2回, 心理的ストレス評価としての質問紙法STAI1と, 血管内皮機能評価としての血流依存性血管拡張反応(%FMD)を測定した. その結果, 月経期, 増殖期でSTAI1スコア, %FMDともに有意な変動は見られなかった. しかし月経期高ストレス群(STAI1スコア42以上)の%FMD値は, 増殖期高ストレス群に比較して有意(p<0.05)に低下し, 月経期普通群(同42未満)に比べても有意(p<0.01)に低下した. さらに月経期高ストレス群におけるSTAI1スコアと%FMDの間には強い逆相関性(r=-0.668)が見られた. 健常女子大学生における月経期の高い心理的ストレスは, 血管内皮機能を低下させる可能性が示唆された.
ISSN:1341-0725