2. 中小企業を対象とした健康確保対策の現状と課題~有害業務の少ないA事業所への産業医活動を通して

労働安全衛生法に基づく定期健康診断の有所見率上昇が問題となっており, 当院で産業医契約をしているA事業所も平成21年度の定期健康診断結果は512名中, 有所見者が301人で全体の58.8%を占めた. 一方, 40歳以上で特定保健指導の積極的支援該当者は62名, 動機付け支援該当者は34名で, 後者は協会けんぽの保健師による特定保健指導を受けたが, 積極的支援は行われていない. A事業所はがん・脳梗塞による従業員の死亡・休職が続いたことを契機に, 健康診断の内容を充実, がん検診の必要性を認識, 事後措置に関して積極的なバックアップ体制をつくって産業医活動への要望も高まったが, 産業医のみでは時...

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Veröffentlicht in:産業衛生学雑誌 2011, Vol.53 (2), p.44-44
Hauptverfasser: 岡田夏子, 伊賀愛枝, 大坂香織, 佐々木恵, 菅原時子, 菅原保
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:労働安全衛生法に基づく定期健康診断の有所見率上昇が問題となっており, 当院で産業医契約をしているA事業所も平成21年度の定期健康診断結果は512名中, 有所見者が301人で全体の58.8%を占めた. 一方, 40歳以上で特定保健指導の積極的支援該当者は62名, 動機付け支援該当者は34名で, 後者は協会けんぽの保健師による特定保健指導を受けたが, 積極的支援は行われていない. A事業所はがん・脳梗塞による従業員の死亡・休職が続いたことを契機に, 健康診断の内容を充実, がん検診の必要性を認識, 事後措置に関して積極的なバックアップ体制をつくって産業医活動への要望も高まったが, 産業医のみでは時間的制約等から対応しきれない現状がある. 中小企業は人と物, どちらも不足している中で, 誰がどこまで行うか, 諸制度, 地域の諸機関との連携も含めて考える必要があり, 事業所が自ら行う・できる活動への転換も必要である.
ISSN:1341-0725