産業保健と救急医療のかかわり

抄録:産業保健活動は, 職場環境や作業方法により発生する健康障害のリスクを適切にコントロールすることが主要目的である. しかしリスクの低減によっても災害や病気を防げないことがある. 事業所内で発生した災害や病気に対する初期対応は, 産業保健スタッフにとって大変重要な仕事である. 適切な初期対応により, 災害や病気からの救命率を上げることも可能であり, 発生した災害や病気に対するマネジメント=救急危機管理は, 産業保健遂行上, 大変重要である. 従って, 産業保健と救急医療の間には緊密な関係がある. 「はじめに」産業保健においては, 作業環境管理, 作業管理, 健康管理の3管理が基本であると言わ...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:産業衛生学雑誌 2009-05, Vol.51 (3), p.35-40
Hauptverfasser: 二瓶俊一, 岩本謙荘, 後藤慶, 原山信也, 毛利文彦, 相原啓二, 蒲地正幸
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:抄録:産業保健活動は, 職場環境や作業方法により発生する健康障害のリスクを適切にコントロールすることが主要目的である. しかしリスクの低減によっても災害や病気を防げないことがある. 事業所内で発生した災害や病気に対する初期対応は, 産業保健スタッフにとって大変重要な仕事である. 適切な初期対応により, 災害や病気からの救命率を上げることも可能であり, 発生した災害や病気に対するマネジメント=救急危機管理は, 産業保健遂行上, 大変重要である. 従って, 産業保健と救急医療の間には緊密な関係がある. 「はじめに」産業保健においては, 作業環境管理, 作業管理, 健康管理の3管理が基本であると言われてきた. これらの概念は, 予防が中心であり, 発生した緊急危機への対応についてはあまり論じられてこなかった. 緊急事態に対するマネジメント, すなわち救急危機管理の推進も, これからの時代の産業保健には必要であると考えられる.
ISSN:1341-0725