6. 第3次産業の小企業における安全衛生リスク評価法の開発(第3報)―医療業

第3次産業の小規模事業場における労働による負傷や疾病の軽減を図るために, 職場での安全衛生リスク評価法の確立を目標として, チェックリストの作成を試みた. 第2報に引き続き, 本報では小規模な第3次産業の1例として医療業(有床診療所を含む)を対象とした. リスク評価のためのチェックリスト作成の基礎的資料として, 独)労働者健康福祉機構「病院における職場巡視チェックリストの開発に関する研究」, ドイツ, 医療社会福祉災害保険組合(BGW)：医療全般, デンマーク雇用省労働基準局のチェックリスト：医療を参考とし, 我が国における実際の現場を想定しながら項目の取捨選択ならびにリスクの所在の洗い出しと対策の検討を行った. 試作したチェックリストがリスクを十分に捉えているか, 改善案が適当かどうか等については, 実際に職場で検証してみる必要があり, 今後は, その結果をフィードバックしてより完成度の高いものにしていく予定である.