2. 過去12年の有機溶剤中毒事例の解析

平成7年から18年までの12年間に「労働衛生のしおり」の職業性疾病発生事例に記載されている有機溶剤取り扱い作業者の中毒事例報告をもとに, 中毒が発生した被災場所および業務状況について分類しデータベースを作成した. 場所については, 被災場所が工場敷地内か外か, および屋内か屋外かについて解析を行ったところ, 建設業以外では工場敷地内の屋内で中毒が発生していることが極めて多いことを示した. 安衛法施行令第6条22号および有機則第1条第2項で定める有機溶剤の取り扱い場所11箇所の中の「タンクの内部」のほかに, 有機溶剤業務で定める12件の中の「有機溶剤タンク内業務」から, 作業場所を擬似的タンク内...

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Veröffentlicht in:産業衛生学雑誌 2009-01, Vol.51 (1), p.11-11
Hauptverfasser: 牧祥, 伊藤弘明, 松本由紀, 吉田吏江, 小川康恭
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:平成7年から18年までの12年間に「労働衛生のしおり」の職業性疾病発生事例に記載されている有機溶剤取り扱い作業者の中毒事例報告をもとに, 中毒が発生した被災場所および業務状況について分類しデータベースを作成した. 場所については, 被災場所が工場敷地内か外か, および屋内か屋外かについて解析を行ったところ, 建設業以外では工場敷地内の屋内で中毒が発生していることが極めて多いことを示した. 安衛法施行令第6条22号および有機則第1条第2項で定める有機溶剤の取り扱い場所11箇所の中の「タンクの内部」のほかに, 有機溶剤業務で定める12件の中の「有機溶剤タンク内業務」から, 作業場所を擬似的タンク内作業にまで拡大し, 「密閉タンク」, 「槽」, 「地下室」で分類した結果, 擬似的タンク内作業の中毒事例は, 報告事例全体の約30%に上ることが分かった. また, 密閉型タンクよりも槽のような一部が開放されているタンクでの中毒事例の方が多いという知見を得た.
ISSN:1341-0725