11. 作業環境中オルトフタルアルデヒドの測定法に関する基礎的検討―DNPH誘導体化における酸濃度の影響について

病院等の内視鏡検査室で使用されているグルタルアルデヒド製剤は, 近年, より刺激性が低いとされているオルトフタルアルデヒド(OPA)に代替されつつある. しかし, 作業環境中OPAの測定法に関する報告は少ないため, 今回, 市販DNPHサンプラーでの測定法の確立を目的に, DNPH誘導体化の重要な要因である酸濃度について検討した. HPLC-UVにより, OPA-DNPH誘導体のMono-体とBis-体を分析した. リン酸濃度を変化させると, Mono-体およびBis-体の生成量も変化し, 影響を与えることがわかった. 反応時間の経過とともにMono-体からBis-体へ変換されたため, Bis...

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Veröffentlicht in:産業衛生学雑誌 2007-07, Vol.49 (4), p.145-145
Hauptverfasser: 竹内靖人, 山本忍, 圓藤陽子, 久保田隆, 八杉友次郎, 片桐裕史, 永滝陽子, 高橋淳, 瀧川智子, 荻野景規
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:病院等の内視鏡検査室で使用されているグルタルアルデヒド製剤は, 近年, より刺激性が低いとされているオルトフタルアルデヒド(OPA)に代替されつつある. しかし, 作業環境中OPAの測定法に関する報告は少ないため, 今回, 市販DNPHサンプラーでの測定法の確立を目的に, DNPH誘導体化の重要な要因である酸濃度について検討した. HPLC-UVにより, OPA-DNPH誘導体のMono-体とBis-体を分析した. リン酸濃度を変化させると, Mono-体およびBis-体の生成量も変化し, 影響を与えることがわかった. 反応時間の経過とともにMono-体からBis-体へ変換されたため, Bis-体による定量が適切だと考えられた. テストガスをDNPHサンプラーで捕集した結果, サンプラー内で誘導体化が完了しておらず, 未反応のOPAが残存していると考えられた. 安定した迅速な分析を行うには抽出液にリン酸を添加し, 30分以上放置後分析するのが適切だと考えられた.
ISSN:1341-0725