1. 30歳台に増加しているメンタル不全者対策について

当センターが健康管理を行っている30歳台の職員は他の年代に比し, 精神疾患罹患率が高く, 罹患者数も多かった. そこで, 定期健康診断時の質問票から, メンタル関連の自覚症状の有無を年齢別に集計し, 2000年度と2005年度とで比較した. その結果, 2005年度の30歳台の職員のメンタル関連の自覚症状は, 「ゆううつで気分がすぐれない」, 「イライラする」, 「朝起きにくい出勤がおっくう」という3項目で有意に増加していた. また30歳台の精神疾患罹患者の約7割が独身で, 家庭では親に依存し, 職場では上司, 同僚との人間関係がうまく作れていないという傾向がみられた. 産業医として, まず職...

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Veröffentlicht in:産業衛生学雑誌 2006, Vol.48 (2), p.62-62
Hauptverfasser: 渡邊久美子, 小林たみ枝, 市川一子
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:当センターが健康管理を行っている30歳台の職員は他の年代に比し, 精神疾患罹患率が高く, 罹患者数も多かった. そこで, 定期健康診断時の質問票から, メンタル関連の自覚症状の有無を年齢別に集計し, 2000年度と2005年度とで比較した. その結果, 2005年度の30歳台の職員のメンタル関連の自覚症状は, 「ゆううつで気分がすぐれない」, 「イライラする」, 「朝起きにくい出勤がおっくう」という3項目で有意に増加していた. また30歳台の精神疾患罹患者の約7割が独身で, 家庭では親に依存し, 職場では上司, 同僚との人間関係がうまく作れていないという傾向がみられた. 産業医として, まず職員本人と個別に何回も面接し, 信頼を得てから, 職場, 主治医と復職に対して連携を取っていくことが必要であると考える. 今後も30歳台のメンタル不全者に対して, 独自に作成した4つのケアを充分活用し, 慎重に対処していかなければならない.
ISSN:1341-0725