27. モノクロロ酢酸曝露後から高濃度グルコース投与までの時間がラットの生存率に与える影響

モノクロロ酢酸(以下MCA)は低血糖により蛋白崩壊をきたし乳酸アシドーシスをきたすことが致死的要因であると考えられており, グルコース静脈投与が有効である事が報告されている. 今回はMCA曝露後からグルコース投与までの時間と死亡率の関係を検討した. SD系ラットにモノクロロ酢酸ナトリウム(SMCA)80mg/kg(LD99)を投与し, 0分後(20匹), 15分後(19匹), 30分後(20匹)よりグルコースを静注した3群と, 0分後(15匹)より生食を静注した1群に対して血糖と血中乳酸を静注の間, 経時的に測定し生存率をSMCA曝露後14日間検討した. 生食の群では4日後すべてのラットは死亡...

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Veröffentlicht in:産業衛生学雑誌 2006-01, Vol.48 (1), p.40-41
Hauptverfasser: 藤原美智子, 清水宏泰, 新保有佳里, 孫偉, 三井剛, 土手江美, 川崎隆士, 臼田寛, 土手友太郎, 河野公一
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:モノクロロ酢酸(以下MCA)は低血糖により蛋白崩壊をきたし乳酸アシドーシスをきたすことが致死的要因であると考えられており, グルコース静脈投与が有効である事が報告されている. 今回はMCA曝露後からグルコース投与までの時間と死亡率の関係を検討した. SD系ラットにモノクロロ酢酸ナトリウム(SMCA)80mg/kg(LD99)を投与し, 0分後(20匹), 15分後(19匹), 30分後(20匹)よりグルコースを静注した3群と, 0分後(15匹)より生食を静注した1群に対して血糖と血中乳酸を静注の間, 経時的に測定し生存率をSMCA曝露後14日間検討した. 生食の群では4日後すべてのラットは死亡し, 14日後の生存率は0分群90%, 15分群68%, 30分群では55%であり30分群では有意な低下であった. グルコースはSMCA曝露後15分以内の投与でなければ有効でないと考えられた.
ISSN:1341-0725