23. 日本におけるヒト血中PCB濃度の30年間にわたる変遷
生体試料のサンプルバンクを利用し, 20O3年に日本各地で収集した一般人女性の血清中(8都県各10人)および食事試料中(7県各10検体)のPCB濃度を測定した. 異性体10種を定量し, 合計を総量とした. 血清中PCBは脂肪当たりの濃度として算定した. 食事中PCBは1日当たり摂取量として算定した. これを昨年報告した1980年代, 1990年代のPCB濃度と比較し, 生体内PCBの変遷について検討した. この結果, 30年間で食事中PCBは激減していた. 血清中PCBは全般には有意に減少していたが, 若年層での減少に対して, 50歳以上ではむしろ増加していることが明らかになった. 特に塩素化...
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Veröffentlicht in: | 産業衛生学雑誌 2006-01, Vol.48 (1), p.39-40 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 生体試料のサンプルバンクを利用し, 20O3年に日本各地で収集した一般人女性の血清中(8都県各10人)および食事試料中(7県各10検体)のPCB濃度を測定した. 異性体10種を定量し, 合計を総量とした. 血清中PCBは脂肪当たりの濃度として算定した. 食事中PCBは1日当たり摂取量として算定した. これを昨年報告した1980年代, 1990年代のPCB濃度と比較し, 生体内PCBの変遷について検討した. この結果, 30年間で食事中PCBは激減していた. 血清中PCBは全般には有意に減少していたが, 若年層での減少に対して, 50歳以上ではむしろ増加していることが明らかになった. 特に塩素化率の高い異性体は人体からの排泄が非常に遅いことが認められた. 50歳以上での増加の原因はPCBが汎用されていた時代の高濃度曝露の影響, または加齢による代謝能力低下が考えられる. |
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ISSN: | 1341-0725 |