国内河川・湾のペルフルオロオクタン酸(PFOA)汚染の調査と様相

ペルフルオロオクタン酸(PFOA)とペルフルオロオクタンスルホン酸(PFOS)は様々な用途で使われる合成界面活性剤である. PFOAは前立腺がんを引き起こすこと, また性ホルモンの恒常性を不安定にさせることが示唆されている. 我々は固相抽出法とLC/MSを用いて, 河川表層水での両物質の濃度を分析した. 表層水中PFOA, PFOSレベルは, 全国79点で1.54(3.52), 239(3.78)[幾何平均(ng/L);幾何標準偏差]であったが, 近畿地方のPFOA濃度は他の地域より有意に高かった. さらに淀川と神崎川の系統的調査を行い, 2つの潜在的な汚染源として, PFOAについて公共下水...

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Hauptverfasser: 原田浩二, 佐々木和明, 齋藤憲光, 吉永侃夫, 小泉昭夫
Format: Tagungsbericht
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:ペルフルオロオクタン酸(PFOA)とペルフルオロオクタンスルホン酸(PFOS)は様々な用途で使われる合成界面活性剤である. PFOAは前立腺がんを引き起こすこと, また性ホルモンの恒常性を不安定にさせることが示唆されている. 我々は固相抽出法とLC/MSを用いて, 河川表層水での両物質の濃度を分析した. 表層水中PFOA, PFOSレベルは, 全国79点で1.54(3.52), 239(3.78)[幾何平均(ng/L);幾何標準偏差]であったが, 近畿地方のPFOA濃度は他の地域より有意に高かった. さらに淀川と神崎川の系統的調査を行い, 2つの潜在的な汚染源として, PFOAについて公共下水処理場とPFOSについて空港を見いだした. 前者は18kgPFOA/日を放出していると推定された. 大阪市で飲料水中PFOAは40(1.07)と他の地域より高く, 地域住民がPFOAに曝露されることを示唆した.
ISSN:1341-0725