農村型地域産業保健支援システムの評価

島根県簸川郡佐田町において, 小規模事業所の共同健診体制, 共同研修による衛生管理者および衛生推進者の育成, 産業保健会への顧問医師設置など中小零細事業所の産業保健支援システムを組織化してきた. 佐田町における産業保健会活動は, 共同事業収入や会費により自立的に運営され, 様々な健康増進活動を進めており, 農村地域における地域産業保健支援モデルの有効性を評価した. 1994年から男女とも年齢で調整した収縮期血圧は有意に減少し, 循環器疾患管理の有効性が確認された. BMIは, 男女との有意な変動を認めなかったが, 血糖値は男女とも年々増加していた. 総コレステロールも, 男女とも年々増加してい...

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Hauptverfasser: 塩飽邦憲, アヌーラドエルデムビレグ, エンヘマービャムバ, 白石裕美, 北島桂子, 山根洋右, 土屋修一郎, 石崎英一
Format: Tagungsbericht
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:島根県簸川郡佐田町において, 小規模事業所の共同健診体制, 共同研修による衛生管理者および衛生推進者の育成, 産業保健会への顧問医師設置など中小零細事業所の産業保健支援システムを組織化してきた. 佐田町における産業保健会活動は, 共同事業収入や会費により自立的に運営され, 様々な健康増進活動を進めており, 農村地域における地域産業保健支援モデルの有効性を評価した. 1994年から男女とも年齢で調整した収縮期血圧は有意に減少し, 循環器疾患管理の有効性が確認された. BMIは, 男女との有意な変動を認めなかったが, 血糖値は男女とも年々増加していた. 総コレステロールも, 男女とも年々増加していた. 地域集団と産業集団の比較では高血圧は同じであったが, 産業集団は肥満が少なく, 肝機能障害が多かった. 肥満は建設業では多く, 製造業では少なかった. 労働者の行動特性と職業特性を総合化した作業関連疾患アプローチが次の課題である.
ISSN:1341-0725