フロン代替物質1-ブロモプロパンによる精子形成障害と軸索変性

44匹のウイスタ日系雄ラットを4群に分け, 800ppm, 400ppm, 200ppmの1-ブロモプロパン, 新鮮空気を1日8時間, 週7日, 12週間曝露した. 各群9匹を定量的評価に用い, 2匹を潅流固定した. 神経系の病理組織学的検索では800ppm群の末梢神経の卵形状または泡状ミエリン残渣, 延髄薄束核のpreterminal axonの腫大, ヒラメ筋筋原繊維の配列と横紋の乱れが観察された. 生殖系では800ppm群で未成熟頭部をもつ精子が有意に増加した. ステージVII精細管では変性したパキテン期精母細胞が800ppm群で増加していたが, 精祖細胞, プレレプトテン期精母細胞,...

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Hauptverfasser: 市原学, 兪小忠, 鬼頭純三, 朝枝伸幸, 熊沢俊彦, 岩井和久, 柴田英治, 山田哲也, 王海蘭, 謝振麟, 竹内康浩
Format: Tagungsbericht
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:44匹のウイスタ日系雄ラットを4群に分け, 800ppm, 400ppm, 200ppmの1-ブロモプロパン, 新鮮空気を1日8時間, 週7日, 12週間曝露した. 各群9匹を定量的評価に用い, 2匹を潅流固定した. 神経系の病理組織学的検索では800ppm群の末梢神経の卵形状または泡状ミエリン残渣, 延髄薄束核のpreterminal axonの腫大, ヒラメ筋筋原繊維の配列と横紋の乱れが観察された. 生殖系では800ppm群で未成熟頭部をもつ精子が有意に増加した. ステージVII精細管では変性したパキテン期精母細胞が800ppm群で増加していたが, 精祖細胞, プレレプトテン期精母細胞, パキテン期精母細胞, 精子細胞(round)の数に有意な変化はなかった. 一方, ステージIX-XI精細管の変性精子細胞(elongate)が量依存的に増加した. 1-ブロモプロパンが精子形成または精子の放出に障害を与えることが示唆された.
ISSN:1341-0725