中小FRP製造職場におけるスチレンの作業環境濃度と個人曝露濃度

熊本県下のFRP製品製造事業所で, 冬(1997年10月~1998年1月)と夏(1998年7月~9月)の両時期に調査できた9事業所において, 単位作業所毎のスチレンの作業環境濃度と個人曝露濃度を測定し, 比較検討した. その結果, 1)作業環境濃度(幾何平均)が管理濃度の50ppmを越えた事業所はなかった. 2)6名が許容濃度(50ppm)以上のスチレンに曝露されていた. 3)吹き付けやローラーがけ作業では, 鼻先濃度が100~300ppmに達していた. 4)冬, 夏に限らず, 全ての単位事業所で, 個人曝露濃度は作業環境濃度に比べ, 2~5倍の高値を示した. 5)中小零細企業では, 作業環境...

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Hauptverfasser: 永野惠, 稲岡司, 北野隆雄, 皆本景子, 牛島佳代, 福田吉治, 田崎隆二, 小柳敦子, 二塚信
Format: Tagungsbericht
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:熊本県下のFRP製品製造事業所で, 冬(1997年10月~1998年1月)と夏(1998年7月~9月)の両時期に調査できた9事業所において, 単位作業所毎のスチレンの作業環境濃度と個人曝露濃度を測定し, 比較検討した. その結果, 1)作業環境濃度(幾何平均)が管理濃度の50ppmを越えた事業所はなかった. 2)6名が許容濃度(50ppm)以上のスチレンに曝露されていた. 3)吹き付けやローラーがけ作業では, 鼻先濃度が100~300ppmに達していた. 4)冬, 夏に限らず, 全ての単位事業所で, 個人曝露濃度は作業環境濃度に比べ, 2~5倍の高値を示した. 5)中小零細企業では, 作業環境濃度および個人曝露濃度は季節による変動要因よりもむしろ, その日の作業内容, 作業方法, 受注量に影響を受けていた. 6)今回は, 特定の単位作業所で1日中作業に従事した人のみを個人曝露濃度の算出対象にしたにもかかわらず, 個人曝露濃度は作業者間で大きくばらついていた.
ISSN:1341-0725