振動障害の冷水負荷試験における季節影響と食事影響の検討

冷水負荷試験の測定基準の標準化のために, 冷水負荷試験時の手指皮膚温に対する季節影響と食事摂取時間の影響を検討した. 被験者は健康な男子学生6名. 夏(8月), 冬(2月)に, 食後1時間, 食後3時間および絶食13時間という3つの食事摂取条件を対象にランダムに割り付けて, のべ36回の10℃10分法により冷水負荷試験を実施した. 冷水浸漬による皮膚温の変化をみてみると, 夏は冬に比べて急速に手指皮膚温が下がるが, 浸漬後の皮膚温の回復も早いことが示され, 皮膚温値だけでなく, 浸漬後の回復率, 回復能という相対的な指標においても季節影響があることが示された. 統計学的に有意ではなかったが,...

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Hauptverfasser: 吉村眞理, 岩本美江子, Md Shawkatuzzaman Laskar, 中本稔, 原田規章
Format: Tagungsbericht
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:冷水負荷試験の測定基準の標準化のために, 冷水負荷試験時の手指皮膚温に対する季節影響と食事摂取時間の影響を検討した. 被験者は健康な男子学生6名. 夏(8月), 冬(2月)に, 食後1時間, 食後3時間および絶食13時間という3つの食事摂取条件を対象にランダムに割り付けて, のべ36回の10℃10分法により冷水負荷試験を実施した. 冷水浸漬による皮膚温の変化をみてみると, 夏は冬に比べて急速に手指皮膚温が下がるが, 浸漬後の皮膚温の回復も早いことが示され, 皮膚温値だけでなく, 浸漬後の回復率, 回復能という相対的な指標においても季節影響があることが示された. 統計学的に有意ではなかったが, 手指皮膚温に対する食事影響は冬のみにややみられ, 食後1時間後の皮膚温が高く, 絶食13時間後の皮膚温が低かった. このことから, 冷水負荷試験で手指皮膚温を評価するときには, 季節変動とともに, 冬には食事影響も考慮する必要がある可能性が示唆された.
ISSN:1341-0725