経皮吸収
機械や電気などの部品の脱脂洗浄剤としてあるいは塗料や接着剤などの調合剤として多量に使用されている有機溶剤では作業者が作業中に溶剤に直接触れたり, 高濃度の暴露を受ける機会が多く, そのような職場では溶剤による経皮吸収(皮膚吸収)とそれに伴う健康影響が問題となる. これまで急性影響の面では経皮毒性(LD_50 )を中心に検討が加えられ, 皮膚吸収物質のリストが作られてきた. 一方, 慢性影響の面では経皮吸収による体内摂取経路は無視できるとして, 作業環境中の許容濃度などが設定されている. しかしながら, 近年の経皮吸収に関する研究より化学物質が容易に経皮吸収される事や許容濃度の低値化にともない,...
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Veröffentlicht in: | 産業衛生学雑誌 1998, Vol.40 (4), p.205-208 |
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1. Verfasser: | |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 機械や電気などの部品の脱脂洗浄剤としてあるいは塗料や接着剤などの調合剤として多量に使用されている有機溶剤では作業者が作業中に溶剤に直接触れたり, 高濃度の暴露を受ける機会が多く, そのような職場では溶剤による経皮吸収(皮膚吸収)とそれに伴う健康影響が問題となる. これまで急性影響の面では経皮毒性(LD_50 )を中心に検討が加えられ, 皮膚吸収物質のリストが作られてきた. 一方, 慢性影響の面では経皮吸収による体内摂取経路は無視できるとして, 作業環境中の許容濃度などが設定されている. しかしながら, 近年の経皮吸収に関する研究より化学物質が容易に経皮吸収される事や許容濃度の低値化にともない, 慢性影響に対して吸入による摂取量とともに経皮による摂取量も考慮した対応が生じて来た. そこで, 重要となる溶剤の皮膚吸収による吸収量の数量化を中心にまとめた. |
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ISSN: | 1341-0725 |