5歳児健診データが提起する生活習慣病対策の研究

「生活習慣病対策」は, 個人的因子をいかに早期に発見し, 生活環境要因をいかに整えていくかである. 我々は, 北九州市若松区医師会および同小児科医会が産業医科大学小児科学教室の協力で, 平成2年から7年間にわたり実施した4~5歳児健診データをもとに, 今後の生活習慣病の保健指導のあり方を考察した. 希望者にかぎり小児の採血も実施し, その際, 両親の健診あるいは献血時の総コレステロール値を記入してもらい両親および児の総コレステロール値の相関関係の比較検討を試みた. 結果として, 父親と母親および母親と児の総コレステロール値は正の相関関係にあり, 父親と児もわずかな正の相関関係が認められた. ま...

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Hauptverfasser: 岩政琢, 繁永育久, 舟谷文男
Format: Tagungsbericht
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「生活習慣病対策」は, 個人的因子をいかに早期に発見し, 生活環境要因をいかに整えていくかである. 我々は, 北九州市若松区医師会および同小児科医会が産業医科大学小児科学教室の協力で, 平成2年から7年間にわたり実施した4~5歳児健診データをもとに, 今後の生活習慣病の保健指導のあり方を考察した. 希望者にかぎり小児の採血も実施し, その際, 両親の健診あるいは献血時の総コレステロール値を記入してもらい両親および児の総コレステロール値の相関関係の比較検討を試みた. 結果として, 父親と母親および母親と児の総コレステロール値は正の相関関係にあり, 父親と児もわずかな正の相関関係が認められた. また, おかしの摂食回数別にみた児の総コレステロール値の平均値にも差が認められた. 今後の生活習慣病対策として, 小児期の子供をもつ親を含めた「家族」単位での取り組みが, 産業保健の新たな検討課題と考えられた
ISSN:1341-0725