生理学的シミュレーションモデルによるトルエンのバックグランド曝露の推定
環境中の有害物への曝露の推定は, 空気, 水, 食品中のその物質の濃度の測定によって行われる. 生体試料を用いて曝露推定を行うときには分析が問題となる. 著者らは分析感度の高いGC-MS法を開発することによって, 人に対する50ppm×2時間の^^1 H_8 -トルエンと^^2 H_8 -トルエン曝露において, 血中および呼気中のトルエン濃度を曝露後100時間にわたって測定することに成功した. バックグランド曝露のレベルを推定するために, ^^2 H_8 -トルエンのみに曝露したものについて^^1 H_8 -トルエンを測定した. 著者らは, 先に^^2 H_8 -トルエンの血中あるいは呼気中濃...
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Veröffentlicht in: | 産業衛生学雑誌 1997, Vol.39 (2), p.84-84 |
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Hauptverfasser: | , , , , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 環境中の有害物への曝露の推定は, 空気, 水, 食品中のその物質の濃度の測定によって行われる. 生体試料を用いて曝露推定を行うときには分析が問題となる. 著者らは分析感度の高いGC-MS法を開発することによって, 人に対する50ppm×2時間の^^1 H_8 -トルエンと^^2 H_8 -トルエン曝露において, 血中および呼気中のトルエン濃度を曝露後100時間にわたって測定することに成功した. バックグランド曝露のレベルを推定するために, ^^2 H_8 -トルエンのみに曝露したものについて^^1 H_8 -トルエンを測定した. 著者らは, 先に^^2 H_8 -トルエンの血中あるいは呼気中濃度を解析するために開発した生理学的シミュレーションモデルを用いて, ^^1 H_8 -トルエンの気中のバックグランドレベルの推定を行った. このモデルによって推定された^^1 H_8 -トルエンのバックグランド濃度は47±44ppb(平均±標準偏差)であった. この数値は屋内濃度の実測値3~27ppbおよび屋内濃度の2~43ppbによく一致した. モデルを用いて, このバックグ゛ランド曝露における平均血中濃度を推定すると, 5.9nmol/リットルになった. この値は実測値の3~16nmol/リットルの範囲内であった. また, 平均呼気中濃度の推定値は310nmol/立法メートルで, 実測値の138~764nmol/立法メートルの範囲であった. 本研究は, 生理学的シミュレーションモデルをトルエン手法を用いることによって, ^^1 H_8 -トルエンのバックグランド曝露にはかなり個体差の存在することが明らかとなった. (J Occup health 1997;39:130-137) |
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ISSN: | 1341-0725 |