VDT健診における新項目導入の成果と今後の課題
近年の急速なVDT機器の普及に伴い, VDT作業者の眼精疲労や頚肩腕障害が問題視されるようになった. 本法人でも, VDT作業者の健康障害の早期発見, 及び, その原因の除去を主な目的として, 平成4年度から従来の健診内容を見直した新たなVDT健診を実施している. 今回我々は, 屈折検査を導入した新たなVDT健診の評価を行うため, 従来の方法との比較と問診内容についての検討を行った. 対象は, 平成6年度に, 新たなVDT健診を受診した11事業所の355名である. 屈折検査導入によって, 正視, 近視者数が増加し, また反対に, 遠視, 不同視者数は減少した. これは, 他覚的な屈折検査を導入...
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Format: | Tagungsbericht |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 近年の急速なVDT機器の普及に伴い, VDT作業者の眼精疲労や頚肩腕障害が問題視されるようになった. 本法人でも, VDT作業者の健康障害の早期発見, 及び, その原因の除去を主な目的として, 平成4年度から従来の健診内容を見直した新たなVDT健診を実施している. 今回我々は, 屈折検査を導入した新たなVDT健診の評価を行うため, 従来の方法との比較と問診内容についての検討を行った. 対象は, 平成6年度に, 新たなVDT健診を受診した11事業所の355名である. 屈折検査導入によって, 正視, 近視者数が増加し, また反対に, 遠視, 不同視者数は減少した. これは, 他覚的な屈折検査を導入することにより, 受診者の視機能の判定が明確化したためと考えられる. 「視機能」「頚肩腕」rストレス」の3つの自覚症状に関する問診について検討した. 自覚症状とVDT作業との間に強い関連があると考えていたが, 自覚症状の原因を, 仕事以外と考えている受診者が比較的多く存在していることが分かった. 特に「ストレス」に関する問診では, その傾向が強く表れている. 以上の結果から, 屈折検査を導入した新健診は受診者をより正確に把握できるようになったと言えるが, 問診については, 受診者の健康管理を行っていく上で不十分であることも分かった. 今後は, 今回の研究結果をもとに問診項目についての検討を行い, VDT健診を通じてVDT作業者の健康管理を行っていきたいと考える. |
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ISSN: | 1341-0725 |