コイル塞栓術後亜急性期に前脈絡叢動脈内へコイルが突出した破裂内頚動脈瘤の1例

【目的】コイル塞栓術後亜急性期に前脈絡叢動脈内へコイルが突出し,虚血性合併症を来した稀な1例を経験したので報告する.【症例】内頚動脈前脈絡叢動脈分岐部動脈瘤破裂によるくも膜下出血を発症した49歳男性.コイル塞栓術後8日目に一過性の失語,右麻痺症状を呈した.術後20日目に同様の症状が再燃し,内包後脚の急性期脳梗塞および前脈絡叢動脈へのコイルの突出の診断となった.抗血小板薬での保存的加療を行い,神経症状の再燃なく経過した.【結論】脳動脈瘤塞栓術後は,亜急性期にも分枝を含めた親血管へのコイルの突出が起こり得る.抗血小板薬での保存的加療で,コイルの突出に伴う虚血性合併症を回避できる可能性がある....

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Veröffentlicht in:脳血管内治療 2022, Vol.7(1), pp.26-32
Hauptverfasser: 岸田, 健吾, 村上, 守, 村上, 陳訓
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:【目的】コイル塞栓術後亜急性期に前脈絡叢動脈内へコイルが突出し,虚血性合併症を来した稀な1例を経験したので報告する.【症例】内頚動脈前脈絡叢動脈分岐部動脈瘤破裂によるくも膜下出血を発症した49歳男性.コイル塞栓術後8日目に一過性の失語,右麻痺症状を呈した.術後20日目に同様の症状が再燃し,内包後脚の急性期脳梗塞および前脈絡叢動脈へのコイルの突出の診断となった.抗血小板薬での保存的加療を行い,神経症状の再燃なく経過した.【結論】脳動脈瘤塞栓術後は,亜急性期にも分枝を含めた親血管へのコイルの突出が起こり得る.抗血小板薬での保存的加療で,コイルの突出に伴う虚血性合併症を回避できる可能性がある.
ISSN:2423-9119
2424-1709
DOI:10.20626/nkc.cr.2022-0001