破裂大型脳底動脈瘤に対するステント支援コイル塞栓術後に2 度の帝王切開による分娩を経験した1例

【目的】ステント留置後妊娠において,抗血栓療法に関する明確な基準は認めない.われわれは破裂大型脳底動脈瘤に対してステント支援コイル塞栓術を施行し,2 度の出産を経験した症例を報告する.【症例】27 歳女性.脳底動脈瘤破裂によるくも膜下出血を発症し,ステント支援コイル塞栓術を施行した.33 歳時に体外受精にて妊娠した.抗血小板剤は治療 3 年後に中止となっていたが,妊娠時の過凝固を考慮しアスピリンを開始,28 週からヘパリン皮下注射へ切り替え,帝王切開で児を分娩した.母子共に合併症なく経過した.35 歳時の妊娠も同内容の抗血栓療法を行い,合併症なく経過した.【結論】周産期抗血栓療法によって合併症...

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Veröffentlicht in:脳血管内治療 2021, Vol.6(1), pp.24-29
Hauptverfasser: 加藤, 直毅, 泉, 孝嗣, 西堀, 正洋, 塚田, 哲也, 荒木, 芳生, 横山, 欣也, 宇田, 憲司, 松原, 功明, 纐纈, 直樹
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Zusammenfassung:【目的】ステント留置後妊娠において,抗血栓療法に関する明確な基準は認めない.われわれは破裂大型脳底動脈瘤に対してステント支援コイル塞栓術を施行し,2 度の出産を経験した症例を報告する.【症例】27 歳女性.脳底動脈瘤破裂によるくも膜下出血を発症し,ステント支援コイル塞栓術を施行した.33 歳時に体外受精にて妊娠した.抗血小板剤は治療 3 年後に中止となっていたが,妊娠時の過凝固を考慮しアスピリンを開始,28 週からヘパリン皮下注射へ切り替え,帝王切開で児を分娩した.母子共に合併症なく経過した.35 歳時の妊娠も同内容の抗血栓療法を行い,合併症なく経過した.【結論】周産期抗血栓療法によって合併症なく 2 度の分娩を経験した.
ISSN:2423-9119
2424-1709
DOI:10.20626/nkc.cr.2020-0019