下錐体静脈洞経由での経静脈的塞栓術にて治癒したInferolateral Trunk から眼静脈へ流出する硬膜動静脈瘻の1 例

【目的】上眼窩裂近傍で inferolateral trunk(ILT)から眼静脈のみに流出する硬膜動静脈瘻は稀である.下錐体静脈洞経由で経静脈的塞栓術を行い,治癒し得た 1 例を報告する.【症例】69 歳男性.右眼球結膜充血と複視で発症した.右 ILT から右眼静脈合流部へ流出し,海綿静脈洞へは流出しない硬膜動静脈瘻を認めた.下錐体静脈洞経由で眼静脈内へマイクロカテーテルを誘導し,コイル塞栓を行った.【結論】ILT から眼静脈のみに流出する,稀な上眼窩裂近傍の硬膜動静脈瘻を経験した.発生学的に,海綿静脈洞と眼静脈の間には必ず交通性があると考えられ,下錐体静脈洞経由での経静脈的塞栓術は治療選択...

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Veröffentlicht in:脳血管内治療 2021, Vol.6(1), pp.17-23
Hauptverfasser: 内田, 和希, 牛越, 聡, 新保, 大輔, 穂刈, 正昭, 浅岡, 克行, 板本, 孝治
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Online-Zugang:Volltext
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Zusammenfassung:【目的】上眼窩裂近傍で inferolateral trunk(ILT)から眼静脈のみに流出する硬膜動静脈瘻は稀である.下錐体静脈洞経由で経静脈的塞栓術を行い,治癒し得た 1 例を報告する.【症例】69 歳男性.右眼球結膜充血と複視で発症した.右 ILT から右眼静脈合流部へ流出し,海綿静脈洞へは流出しない硬膜動静脈瘻を認めた.下錐体静脈洞経由で眼静脈内へマイクロカテーテルを誘導し,コイル塞栓を行った.【結論】ILT から眼静脈のみに流出する,稀な上眼窩裂近傍の硬膜動静脈瘻を経験した.発生学的に,海綿静脈洞と眼静脈の間には必ず交通性があると考えられ,下錐体静脈洞経由での経静脈的塞栓術は治療選択肢の一つとなり得る.
ISSN:2423-9119
2424-1709
DOI:10.20626/nkc.cr.2020-0020