直達術後再発した遺残性原始舌下神経動脈関連動脈瘤に対してコイル塞栓術を施行した症例

【目的】稀な遺残血管である遺残性原始舌下神経動脈に発生した動脈瘤に対して複合的な治療を行った症例を経験したため報告する.【症例】38 歳,女性.くも膜下出血を発症し,遺残性原始舌下神経動脈と後下小脳動脈の分岐部に動脈瘤を認め,開頭クリッピング術を施行.経過良好につき独歩退院した.その発症から 20 カ月後の分娩中にくも膜下出血を発症し,動脈瘤の再発を認めたため脳動脈瘤コイル塞栓術を行った.【結論】遺残性原始舌下神経動脈を含めた遺残血管は血管の脆弱性が示唆される.治療後の動脈瘤再発も高率である可能性があり,慎重な経過観察が必要である....

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Veröffentlicht in:脳血管内治療 2020, Vol.5(3), pp.143-148
Hauptverfasser: 石井, 一輝, 内藤, 丈裕, 加藤, 丈典, 種井, 隆文, 塚本, 英祐, 岡田, 航, 長谷川, 俊典
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:【目的】稀な遺残血管である遺残性原始舌下神経動脈に発生した動脈瘤に対して複合的な治療を行った症例を経験したため報告する.【症例】38 歳,女性.くも膜下出血を発症し,遺残性原始舌下神経動脈と後下小脳動脈の分岐部に動脈瘤を認め,開頭クリッピング術を施行.経過良好につき独歩退院した.その発症から 20 カ月後の分娩中にくも膜下出血を発症し,動脈瘤の再発を認めたため脳動脈瘤コイル塞栓術を行った.【結論】遺残性原始舌下神経動脈を含めた遺残血管は血管の脆弱性が示唆される.治療後の動脈瘤再発も高率である可能性があり,慎重な経過観察が必要である.
ISSN:2423-9119
2424-1709
DOI:10.20626/nkc.cr.2019-0020