椎骨動脈解離に合併した脳底動脈閉塞に対して解離部を越えて血栓回収療法を行った1 例

【目的】椎骨動脈解離血管を経由して脳底動脈閉塞に血栓回収療法を行った.【症例】32 歳女性.体動困難で前医精査中に重度意識障害および四肢麻痺となり,造影CT で脳底動脈内血栓をみとめ当院へ搬送された.脳血管撮影では左椎骨動脈解離をみとめ,脳底動脈が閉塞していた.右椎骨動脈は低形成であり,解離側から引き続きペナンブラによる血栓回収療法を行い,前医で意識障害をきたしてから約5 時間で完全再開通を得られた.解離腔から真腔へとデバイスが通過して治療されたが,治療後は解離の悪化なく推移した.リハビリを経て独歩自宅退院された.【結論】解離した椎骨動脈を越えて脳底動脈の血栓を回収した.結果的に解離腔を通過し...

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Veröffentlicht in:脳血管内治療 2019, Vol.4(3), pp.131-135
Hauptverfasser: 篠原, 禎雄, 山下, 亮太郎, 小山, 主夫, 福山, 龍太郎, 久保田, 純一, 向原, 茂雄
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:【目的】椎骨動脈解離血管を経由して脳底動脈閉塞に血栓回収療法を行った.【症例】32 歳女性.体動困難で前医精査中に重度意識障害および四肢麻痺となり,造影CT で脳底動脈内血栓をみとめ当院へ搬送された.脳血管撮影では左椎骨動脈解離をみとめ,脳底動脈が閉塞していた.右椎骨動脈は低形成であり,解離側から引き続きペナンブラによる血栓回収療法を行い,前医で意識障害をきたしてから約5 時間で完全再開通を得られた.解離腔から真腔へとデバイスが通過して治療されたが,治療後は解離の悪化なく推移した.リハビリを経て独歩自宅退院された.【結論】解離した椎骨動脈を越えて脳底動脈の血栓を回収した.結果的に解離腔を通過しての治療となったが,幸いに良好な転帰を得られた.
ISSN:2423-9119
2424-1709
DOI:10.20626/nkc.cr.2018-0133jnet