ステント単独で治療した非出血性椎骨動脈解離性動脈瘤の2例: ステント単独治療の長期成績

【目的】非出血性椎骨動脈解離性動脈瘤(non-hemorrhagic vertebral artery dissecting aneurysm;nhVADA)に対してステント単独治療を行い,10年間経過を追跡しえた2例を経験したので報告する.【症例】2001年から2002年の2年間に経験したnhVADA 5例のうち,ステント単独治療を行うことに同意を得た2例に対しステントを1本ないし2本挿入し,瘤の血栓化状態と内膜形成をそれぞれ3次元CT angiography(3D-CTA),脳血管撮影および血管内エコーを用いて観察した.【結果】観察期間中,塞栓性,出血性合併症を認めなかった.治療10年目の...

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Veröffentlicht in:Journal of Neuroendovascular Therapy 2013, Vol.7(2), pp.111-118
Hauptverfasser: 井坂, 文章, 樋口, 一志
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Zusammenfassung:【目的】非出血性椎骨動脈解離性動脈瘤(non-hemorrhagic vertebral artery dissecting aneurysm;nhVADA)に対してステント単独治療を行い,10年間経過を追跡しえた2例を経験したので報告する.【症例】2001年から2002年の2年間に経験したnhVADA 5例のうち,ステント単独治療を行うことに同意を得た2例に対しステントを1本ないし2本挿入し,瘤の血栓化状態と内膜形成をそれぞれ3次元CT angiography(3D-CTA),脳血管撮影および血管内エコーを用いて観察した.【結果】観察期間中,塞栓性,出血性合併症を認めなかった.治療10年目の評価において,動脈瘤はほとんどもしくは完全に血栓化しており,その一部は石灰化していた.【考察】瘤の血栓化はステント留置により母血管が直線化した結果,in-flowが変化し,造影剤の停滞が得られた場合に起こると考えられた.【結論】nhVADAに対するステント単独治療の自験例は長期成績も良好であり,有用な方法になり得ると思われた.
ISSN:1882-4072
2186-2494
DOI:10.5797/jnet.7.111