薬理学者としての誇り

神奈川県立がんセンター麻酔科の古賀資和先生からの引継ぎです. 私は内科医ですが, 薬理学には特別な思い入れがあります. そもそも私の専門分野を決めるきっかけは, 薬理学の講義でした. 学部4年で出会った薬理学は, それまでの知識詰込み型の講義とは一線を画しており, 医学・生物学の面白さを実感させてくれるものでした. 薬理学の教科書の編著者でもあった教授は, 神経性アミノ酸, 特にノルアドレナリンやL-ドーパなどの血管作動性物質の多面的な作用について, 面白く解説してくれました. 当時の私には十分に理解できないまでも, 薬理学が面白いという印象は刻み込まれました. 特に血管作動性物質の魅力に,...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:日本薬理学雑誌 2024/09/01, Vol.159(5), pp.344-344
1. Verfasser: 橋本, 達夫
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:神奈川県立がんセンター麻酔科の古賀資和先生からの引継ぎです. 私は内科医ですが, 薬理学には特別な思い入れがあります. そもそも私の専門分野を決めるきっかけは, 薬理学の講義でした. 学部4年で出会った薬理学は, それまでの知識詰込み型の講義とは一線を画しており, 医学・生物学の面白さを実感させてくれるものでした. 薬理学の教科書の編著者でもあった教授は, 神経性アミノ酸, 特にノルアドレナリンやL-ドーパなどの血管作動性物質の多面的な作用について, 面白く解説してくれました. 当時の私には十分に理解できないまでも, 薬理学が面白いという印象は刻み込まれました. 特に血管作動性物質の魅力に, はまりました. このことが, 大学院進学の際, 高血圧研究を選ぶ決め手となりました. 映画のスター・ウォーズに例えるなら, 薬理学教室は私にとって, ヨーダです. ヨーダのようなメンターとして, 医学の道にいざなってくれました.
ISSN:0015-5691
1347-8397
DOI:10.1254/fpj.24051